CによるPIC活用ブック

CによるPIC活用ブック
著者 高田 直人
ジャンル 全て
情報・コンピュータ
出版年月日 2003/02/01
ISBN 9784501535605
判型・ページ数 B5・344ページ
定価 3,300円(本体3,000円+税)
在庫 在庫あり

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C言語を用い基礎から応用まで系統的に解説

 PICとは,小型で高性能のワンチップマイコンである.従来は機械語に近い「アセンブラプログラミング」による手法しか解説書がなかったが,より親しみやすく,プログラムの作成が容易な「C言語」を用いて,PICプログラミングをやさしく解説。基礎から解説してあり,マイコンの初学者でも理解できるように執筆.

 PICマイコンのプログラミングは,アセンブラから取り組まれる方が多いのではないでしょうか.ところが,アセンブラによるプログラミングの場合,マイコン内部のハードウェア構成に関する色々な知識がないと1行も書けないという問題があります.また,ある程度アセンブラに慣れた方でも,より高度な処理プログラムを書き上げたいという要求に対し,それを実現するまでに要する手間と時間に苦痛を感じる方も多いでしょう.Cコンパイラはこうした悩みを一気に解決してくれ,快適な開発環境を手にすることができます.C言語ならマイコンの内部構造にとらわれることなく加減乗除算など簡単にできますし,if 文,switch文,for文,while文など目的に応じた条件判断やループが使えるので,プログラムもはるかに分かりやすくなります.
 本書は,全くの初心者やある程度アセンブラプログラミングの経験がある方を対象に,CCS(Custom Computer Services)社のPICマイコン用Cコンパイラ(PCM版)を使って,プログラミングの基礎から応用までを学べるようまとめたものです.このコンパイラは比較的安価であるというメリットの他に2つの特長があります.1つはPICマイコンに搭載されている周辺機能モジュールを,簡単な設定でアセンブラ並みに使いこなせる「組み込み関数」や便利な関数が豊富に用意されていること,またもう1つはマイクロチップテクノロジー社が無償提供している統合開発環境MPLABに組み込んで使えるということです.まずはC言語から入り,必要性が生じた段階でアセンブラについて学んでも遅くはありません.
 第1章から第4章では,PICマイコンの登竜門ともいえるPIC16F84Aを題材に,ハードウェア製作とプログラミングの際に必要とされるPICの内部構造と関連知識について解説し,実験用のマイコンボードを製作します.また,初心者のためにプログラム開発環境の構築についても詳しく解説しました.第 5章からは簡単な例題と実験を通してマイコン制御プログラミングの基礎を学びます.さらに第6章,7章では,PIC16C711,PIC16F873へとマイコンのグレードを次第に上げながら,搭載している主な周辺機能モジュールの説明と使い方を「計測と制御」という観点から,具体的な例題を使って学べるようにしました.読者の皆さんはぜひ,実際にモノを作り,プログラミングをし,実験をしてみて下さい.頭で理解したつもりでも,実際に自分の手を動かして体験してみるとずいぶん違うものです.できてもできなくても,とにかく自分でいろいろ試してみることが上達への早道です.
 今後,読者の皆さんが本書で学んだ知識を基にさらに理解を深め発展していかれる,そのきっかけとなれば幸いです.
 最後になりましたが,本書執筆の機会を与えて頂きました東京電機大学出版局編集課長 植村八潮氏,編集作業に大変なご尽力を頂いた同編集課 石沢岳彦氏にこの場を借りて厚く御礼申し上げます.

2003年1月
高田 直人

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第1章 PICマイコンの基礎知識

1.1 ワンチップマイコンとは
 1.2 PIC製品のラインナップ
 1.3 PICマイコンの特徴とハードウェア構造

第2章 PIC用Cコンパイラ
2.1 Cコンパイラとは
 2.2 PICマイコン用Cコンパイラ CCS-C
 2.3 CCS-Cコンパイラ(PCM)の概要

第3章 プログラム開発環境の準備
3.1 開発環境
 3.2 ソフトウェアのインストール

第4章 実験用マイコンボードの製作
4.1 マイコンボード 4.2 PICマイコンボードとスイッチ・LEDボードの製作
 4.3 動作確認

第5章 C言語によるPICプログラミングの基礎
5.1 プログラムの開発手順
 5.2 ポートへの入出力プログラム
 5.3 マイコン制御プログラム必須の「反復と分岐」
 5.4 MPLABのSIMシミュレータ機能を使ってみよう

第6章 PICマイコン制御の基礎演習
6.1 7セグメントLEDで数字表示に挑戦
 6.2 ステッピングモータを回してみよう
 6.3 EIA232(RS232)によるシリアル通信に挑戦
 6.4 割込み機能を使ってみよう
 6.5 A/D変換付きPICマイコンを使ってみよう

第7章 PICマイコンの応用事例
7.1 PIC16C711を使った8Dotsオーディオレベルメータの製作
 7.2 PIC16C711を使った負荷電流モニタの製作
 7.3 機能満載のPIC16F873を活用しよう
 7.4 PIC16F873の10ビットA/D変換モジュールの活用?デジタル電力計の製作?
 7.5 PIC16F873のUSARTモジュールを使ったシリアル通信
 7.6 PIC16F873のCCPモジュールを使ってみよう
 7.7 CCPモジュールの活用事例

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