オブジェクト指向のためのJava入門 (単行本)

オブジェクト指向のためのJava入門
フォーマット:
単行本 電子書籍
著者 増田 英孝
ジャンル 全て
情報・コンピュータ
出版年月日 2000/09/01
ISBN 9784501531409
判型・ページ数 B5変・164ページ
定価 2,420円(本体2,200円+税)
在庫 品切れ・重版未定

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Javaの初歩をオブジェクト指向の観点で解説

 Javaは,ネットワークに親和性が高いオブジェクト指向であり,ネットワークを介して分散した環境で調和するソフトウエアの開発が従来より容易にできるという特長がある。本書は,Javaプログラミングの初歩を中心に,オブジェクト指向の観点から解説。

 筆者が初めてJavaを知ったのは,1996年の初頭でした。その後,VisualWorks(Smalltalk)の Jigsawプロジェクトに参加するために,1996年の夏から1年間,Visiting Software Engineerとして米国ParcPlace?Digitalk,Inc.(現ObjectShare,Inc.)に滞在しました。滞在中にParts for Javaプロジェクトに参加することになり,初めてJavaの実物に触れることになりました。
 では,Javaの特長を挙げてみましょう。Javaは,オブジェクト指向言語であり,かつネットワークに親和性が高いのです。Javaというと Appletが有名ですが,Javaはアプレットだけを書くための言語ではありません。Javaを使えば,ネットワークを介して分散した環境で協調するソフトウェアの開発が従来より容易になります。今後,読者が,ネットワークヘとプログラミングの世界を広げていくのであれば,Javaが最有力でしょう。また,コンピュータを内蔵した機器を制御するための言語としても,Javaが注目されています。家庭やオフィスなどあらゆるところで使われているコンピュータ組み込み機器の分野にも広がりつつあります。
 本書では,大学などの学部共通科目であるコンピュータ基礎入門レベルを想定しています。Javaではどんなことができるのだろうかと興味を持っている読者が,自分でJavaを使い始める手助けとなることを目指しています。このため,Javaの特長のすべてを網羅しているわけではなく,プログラミングの初歩の部分を取り上げています。本書の例題では,WindowsNT4.0とJDK1.2.2(Java2 SDK1.2.2)を使用しています。

 第1章Javaの概要では,Javaの槻要とプログラムの作成,実行方法について説明します。
 第2章オブジェクト指向の基本槻念では,Javaを使う上で知っておいた方がよい考え方や用語について説明します。最初は斜め読みして,Javaに村する理解が深まったら戻って読み直してください。
 第3章クラスに対するメソッドの定義では,第4章を学ぶために利用する,簡単な骨格となるプログラムについて説明します。以下の章ではこのプログラムを元に,いろいろ試していきます。
 第4章プログラムの基本構成では,Javaの基本となる文法,演算,キーボードからの入力について説明します。
 第5章文字列では,Javaに用意されているオブジェクトの例として文字列を取り扱います。
 第6章制御構造では,コンピュータの基礎的な制御構造を取り扱います。
 第7章クラス定義では,自分でクラスを作成します。
 第8章集合を取り扱うオブジェクトでは,Javaでよく使われる配列,リスト,マップについて説明します。
 第9章グラフイカルユーザインタフェースでは,コンビュータの座標系,アプレット,ウィンドウプログラミングの例を示します。
 第10章パッケージでは,今まで作成したプログラムをパッケージ化する方法について触jtます。
 付録JDKのインストールでは,JDKの入手方法や,インストールに関する情報を紹介しています。
 オブジェクト指向でやるということは,自分が日々勉強して進み続けるということを宣言したことになります。足を止めずに進み続けてください。初心者のうちは,プログラムに関して,Read a lot,Write a little.を心掛けてみてください。興味のあるおもしろそうなプログラムをたくさん読んでみて,それに自分の変更を少しずつ加えて,目的とするプログラムに近づけてみてください。熟練してくるとRead a little,Write a little.で済むようになります。
 最後に,この本の出版にあたってお世話になりました東京電機大学出版局の植村八潮さんと松崎真理さんに感謝いたします。本書を作成するにあたり,有益なコメントをいただいた東京電機大学大学院上原幹正君(現,富士ゼロックス情報システム(株))に感謝いたします。
平成12年7月

著者しるす
第1章 Javaの概要
1.1 Javaの特長
 1.2 オブジェクト指向
 1.3 クラスライブラリ
 1.4 プログラミングの流れ
 1.5 ソースコードの作成
 1.6 プログラムの実行
第2章 オブジェクト指向の基本概念
2.1 オブジェクトとメッセージ
 2.2 ウィンドウシステムとオブジェクト指向
 2.3 ウィンドウの共通点
 2.4 インタフェースとメソッドの違い
 2.5 クラスとインスタンスの関係
 2.6 インヘリタンス(inheritance)
 2.7 ポリモフィズム(polymorphism)
 2.8 共通のインタフェースを持つオブジェクト
第3章 クラスに対するメソッドの定義
第4章 プログラムの基本構成
4.1 文法
  1 コメント
  2 区切り文字
  3 識別子(identifier)
  4 基本データ型(primitive type)
  5 リテラル
  6 変数
  7 型変換
  8 ラップ(wrappers)クラス
  9 制御文字
 4.2 演算
  1 算術演算子
  2 Math クラス
  3 比較演算子
  4 論理演算子
  5 ビット演算子
  6 演算の優先順位
  7 参照型の比較
 4.3 キーボードからの入力
  1 文字列の入力
  2 数値の入力
  3 クラスに対する属性と操作
  4 例外処理
第5章 文字列(String, StringBuRer)
5.1 Stringクラス
 5.2 StringBuRerクラス
 5.3 String とStringBuRer間の変換
第6章 制御構造
6.1 条件分岐(if, switch)
  1 if文
  2 switch文
 6.2 繰り返し文(for)
  1 for文の入れ子
 6.3 繰り返し文(while, do-while)
  1 while文
  2 break文,continue文
第7章 クラス定義
7.1 クラスの作成
 7.2 計算をするオブジェクトのクラス定義
第8章 集合を取り扱うオブジェクト
8.1 配列
  1 配列の初期化
  2 要素の並べ換え(Sorting)
  3 二次元配列
  4 オブジェクトの配列
 8.2 リスト
  1 オブジェクトの集合を扱う例
 8.3 マップ
  1 電話帳の作成
第9章 グラフィカルユーザインタフェース
9.1 コンピュータの座標系
 9.2 アプレット(Applet)
  1 アプレットの例
  2 Graphicsクラス
  3 サイン波形の描画
  4 アニメーション
 9.3 ウィンドウプログラミング
  1 イベント(Event)
  2 フレーム(Frame)
  3 ラベル(Label)
  4 ボタン(Button)
  5 レイアウトマネージャ
  6 テキストフィールド(TextField)
  7 リスト(List)
  8 スクロールバー(Scrollbar)
  9 パネル(Panel)
  10 キャンバス(Canvas)
  11 フレームを閉じるイベント
  12 マウスイベントの取り扱い
 9.4 矩形波描画ウィンドウを作成する
 9.5 電話帳ウィンドウを作成する
第10章 パッケージ
10.1 ソースコードの作成
 10.2 プログラムの実行
 10.3 パッケージ名の付け方
付録A JDK のインストール
A.1 JDK の用意
 A.2 日本語ドキュメントの入手 
 A.3 インストール時の注意点
  1 パスの設定
  2 クラスパス(Class Path)の設定
 A.4 JDK ソースファイルの展開
 A.5 Java の情報交換
 A.6 他のプラットフォームのJDK

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