基礎と演習 水力学
専門学科で学ぶ人を対象に,豊富な例題と問題により理解を深めるよう編集したテキスト。
<まえがき>
大学を卒業して重電機メーカーへの就職がかなった著者の配属先は,折しも電源開発ブームのきざしが見えるなかで活気を呈し始めた水車設計課であった.いまこうして拙著刊行の機会を与えられた著者が,かくあるべく運命づけられたのは,まさにその時であったと言えよう.
当時は水車羽根車(ランナ)の設計をベテラン技師の直伝と豊富な設計資料の中で計算違いだけはすまいと思い,見よう見まねで翼形状の曲線美を追い,時には出張先の水力ダムの景観に潜む巨大な水力エネルギに,自然と機械の荘重な触れ合いを実感したものであった.研究所水力実験室に転じてからは,模型水車試験との長い付き合いが始まり,相似則,様々な流体現象,高精度の計測技術など,あらゆる対応の中で水力学を体験的に学ぶ日々が続いた.当時,企業に併設されていた専門学校で水力学の講師を兼ねたのが教師体験の始まりであり,教える側の勉強の貴重さを知った.その後本社に転じ,東京の地で大学の兼任講師の機会を得,ついには専任として現在の職に就いたが,この間,水力学ないし流体力学に関する先達の著書や論説に多くを学び,一方では水力学、流体機械の講義や実験を通じて,学生が予想外につかみ得ていない基本的な事項,工学的なものの見方,意識的な学習法に力点をおくべきことの大切さを知った.
あえて序文に代えて記したこのような体験が,少しでも本署に生かされ,本書通じて学生諸君の水力学学習さらに進んで流体力学学習の意欲を呼ぶものとなれば,著者にとって望外の喜びである。しかしながら,浅学の身ゆえの誤謬もあろうかと思われ,先輩諸賢のご叱正を期待して止まない.
最後に,本書をまとめるに当たり,参考とし,また引用させて戴いた巻末記載の図書の各著者の方々、多くの御教示を賜った本学の岩本順二郎教授、また本書刊行の機会を与えて下さった東京電機大学出版局に対して,深甚なる感謝の意を表する.
1984年10月
著 者
<まえがき>
大学を卒業して重電機メーカーへの就職がかなった著者の配属先は,折しも電源開発ブームのきざしが見えるなかで活気を呈し始めた水車設計課であった.いまこうして拙著刊行の機会を与えられた著者が,かくあるべく運命づけられたのは,まさにその時であったと言えよう.
当時は水車羽根車(ランナ)の設計をベテラン技師の直伝と豊富な設計資料の中で計算違いだけはすまいと思い,見よう見まねで翼形状の曲線美を追い,時には出張先の水力ダムの景観に潜む巨大な水力エネルギに,自然と機械の荘重な触れ合いを実感したものであった.研究所水力実験室に転じてからは,模型水車試験との長い付き合いが始まり,相似則,様々な流体現象,高精度の計測技術など,あらゆる対応の中で水力学を体験的に学ぶ日々が続いた.当時,企業に併設されていた専門学校で水力学の講師を兼ねたのが教師体験の始まりであり,教える側の勉強の貴重さを知った.その後本社に転じ,東京の地で大学の兼任講師の機会を得,ついには専任として現在の職に就いたが,この間,水力学ないし流体力学に関する先達の著書や論説に多くを学び,一方では水力学、流体機械の講義や実験を通じて,学生が予想外につかみ得ていない基本的な事項,工学的なものの見方,意識的な学習法に力点をおくべきことの大切さを知った.
あえて序文に代えて記したこのような体験が,少しでも本署に生かされ,本書通じて学生諸君の水力学学習さらに進んで流体力学学習の意欲を呼ぶものとなれば,著者にとって望外の喜びである。しかしながら,浅学の身ゆえの誤謬もあろうかと思われ,先輩諸賢のご叱正を期待して止まない.
最後に,本書をまとめるに当たり,参考とし,また引用させて戴いた巻末記載の図書の各著者の方々、多くの御教示を賜った本学の岩本順二郎教授、また本書刊行の機会を与えて下さった東京電機大学出版局に対して,深甚なる感謝の意を表する.
1984年10月
著 者
第1章 序論
第2章 流体静力学
第3章 流体運動の基礎
第4章 流れとエネルギ損失
第5章 物体のまわりの流れ
第6章 開きょの流れ
第7章 次元解析と相似則
第2章 流体静力学
第3章 流体運動の基礎
第4章 流れとエネルギ損失
第5章 物体のまわりの流れ
第6章 開きょの流れ
第7章 次元解析と相似則