MATLABによる 制御理論の基礎
MATLABは制御系設計のソフトウエアとして世界的に普及している。本書は大学や高専の自動制御や制御工学のテキストとして、新しい視点から執筆した。特にロバスト制御の基礎的概念となるモデル誤差や設計仕様について述べた。さらにMATLABを活用した例題や練習問題を豊富に掲載した。
「MATLABによる制御系設計」と姉妹編となる。
本書は,制御系設計ソフトウェアとして世界的に普及しているMATLABを用いた制御理論の教科書として,新しい視点から企画されたもので,1994年に執筆がスタートした.スタートしてからMATLABもVer.3.5から4.2,5.0,5.1とアップしていき,ツールボックスも次々と新しいものが登場してきた.
当初お引き受けしたときは,半年間程度で書き上げる予定だったが,とにかく時間に追われる毎日で原稿は進まず,ご迷惑をおかけする連続だった.2年近くすぎてから何とかしなければと不退転の決意をし,西村秀和助教授,平田光男助手の応援を得て,ようやく脱稿にこぎつけた.
当初『MATLABによる制御理論の基礎と制御系設計』というタイトルで企画されたが,500ページを超える分量となったため,構成を再検討し2冊の独立した本として出版することとした.1冊は基礎編である本書『MATLABによる制御理論の基礎』で,もう1冊は応用編で『MATLABによる制御系設計』である.
本書は内容的には,大学の学部や高専で行われている自動制御や制御工学の講義内容に相当している.ただし,新しい視点から捉え方や考え方に工夫を凝らし,応用編を意識してロバスト制御の基礎的概念となるモデル誤差や設計仕様について述べている.さらに,MATLABを活用した例題や演習問題を掲載し,プログラムリストや設計に用いるMATLABのControl System ToolboxやRobust Control Toolboxのコマンドをその都度説明している.したがって,MATLABが使える環境で本書を学んでいただくことが最も理想であるが,MATLABが使えない環境でも十分に新しいスタイルの教科書となることを確信している.
はじめて制御を学ぶ方は,まず本書を学んでいただき,引き続き,具体的に制御系設計を行う視点から応用編『MATLABによる制御系設計』を学んでいただくことをお奨めする.基礎編と応用編を通して学んでいただくことで,はるかに理解は深まると思われる.
なお,本書の執筆分担は,野波が1章?7章を,西村が8章?10章を担当した.
最後に,このような機会を与えていただき,計画から3年近い間,ひたすら忍耐と寛容で出版をお待ちいただいたサイバネットシステム株式会社の鹿倉潔氏および東京電機大学出版局の植村八潮氏に慎んでお礼とお詫びを申し上げる.
1998年2月
編著者 野波健
⇒ 正誤表(第1版13刷)ダウンロード
「MATLABによる制御系設計」と姉妹編となる。
本書は,制御系設計ソフトウェアとして世界的に普及しているMATLABを用いた制御理論の教科書として,新しい視点から企画されたもので,1994年に執筆がスタートした.スタートしてからMATLABもVer.3.5から4.2,5.0,5.1とアップしていき,ツールボックスも次々と新しいものが登場してきた.
当初お引き受けしたときは,半年間程度で書き上げる予定だったが,とにかく時間に追われる毎日で原稿は進まず,ご迷惑をおかけする連続だった.2年近くすぎてから何とかしなければと不退転の決意をし,西村秀和助教授,平田光男助手の応援を得て,ようやく脱稿にこぎつけた.
当初『MATLABによる制御理論の基礎と制御系設計』というタイトルで企画されたが,500ページを超える分量となったため,構成を再検討し2冊の独立した本として出版することとした.1冊は基礎編である本書『MATLABによる制御理論の基礎』で,もう1冊は応用編で『MATLABによる制御系設計』である.
本書は内容的には,大学の学部や高専で行われている自動制御や制御工学の講義内容に相当している.ただし,新しい視点から捉え方や考え方に工夫を凝らし,応用編を意識してロバスト制御の基礎的概念となるモデル誤差や設計仕様について述べている.さらに,MATLABを活用した例題や演習問題を掲載し,プログラムリストや設計に用いるMATLABのControl System ToolboxやRobust Control Toolboxのコマンドをその都度説明している.したがって,MATLABが使える環境で本書を学んでいただくことが最も理想であるが,MATLABが使えない環境でも十分に新しいスタイルの教科書となることを確信している.
はじめて制御を学ぶ方は,まず本書を学んでいただき,引き続き,具体的に制御系設計を行う視点から応用編『MATLABによる制御系設計』を学んでいただくことをお奨めする.基礎編と応用編を通して学んでいただくことで,はるかに理解は深まると思われる.
なお,本書の執筆分担は,野波が1章?7章を,西村が8章?10章を担当した.
最後に,このような機会を与えていただき,計画から3年近い間,ひたすら忍耐と寛容で出版をお待ちいただいたサイバネットシステム株式会社の鹿倉潔氏および東京電機大学出版局の植村八潮氏に慎んでお礼とお詫びを申し上げる.
1998年2月
編著者 野波健
◆正誤表◆
⇒ 正誤表(第1版13刷)ダウンロード
第1章 はじめに
第2章 ラプラス変換と伝達関数
第3章 状態空間と伝達関数
第4章 ブロック線図とブロック線図の簡単化
第5章 システムの応答
第6章 周波数応答
第7章 システムの安定性
第8章 線形システムの構造と性質
第9章 状態フィードバック制御とオブザーバ
第10章 サーボ系
付録
第2章 ラプラス変換と伝達関数
第3章 状態空間と伝達関数
第4章 ブロック線図とブロック線図の簡単化
第5章 システムの応答
第6章 周波数応答
第7章 システムの安定性
第8章 線形システムの構造と性質
第9章 状態フィードバック制御とオブザーバ
第10章 サーボ系
付録