ISO9001:2008を正しく理解しよう

QMSの効果的な運用のために

ISO9001:2008を正しく理解しよう

規格策定に携わった著者が、ISO認証企業や審査員にもう一度規格の背景や意図を正しく理解してもらいたいとの願いから執筆。

著者 加藤 重信
ジャンル その他
出版年月日 2011/07/01
ISBN 9784501627201
判型・ページ数 B5・132ページ
定価 本体2,000円+税
在庫 在庫あり

この本に関するお問い合わせ・感想

ISO9000は品質マネジメントシステムの国際規格群で、そのうち要求事項に特化したものがISO9001である。日本では審査員の力量不足と規格解釈の誤解からISO9001:2008がうまく機能せず、破たんしかけていると言われる。規格策定に携わった著者が、日本の現状を憂い、ISO認証企業や審査員にもう一度規格の背景や意図を正しく理解し直してもらいたいとの願いから執筆。ISO9001を効率よく運用することで、社内を活性化し、社外にアピールし、ビジネスを成功に導くことができる。

 ISO9001の規格作成にかかわって18年余が過ぎました。1994年版,2000年版,2008年版と規格の改訂に関係してきて,ISO9001は,それなりに組織の役に立つことができる規格だと思っています。1990年からは,当時勤務していた凸版印刷株式会社の20以上の工場の認証取得の指導を10年余担当して,その実証をしました。さらに1993年からは,財団法人日本適合性認定協会の認定審査員として,認証組織の認定に関わる認定審査を担当してきました。
 この間,多くの組織の品質マネジメントシステム(QMS)の構築・維持のお手伝いをしてきました。とくに,エヌケイエス株式会社(計測器の校正/医薬品製造のバリテーション支援を行う専門企業:松尾茂樹社長)では,トップマネジメントの依頼を受けて,月1回の内部監査を7年にわたって実施しています。なお、松尾社長のご了解がいただけましたので,内部監査の実際の状況を別途コラムでご紹介します。このように,ISO9001の規格どのように理解し,どのように適用すればよいのかは十分に理解しているつもりです。
 最近のQMSの運用状況をみると,残念なことに認証を継続することが目的になってしまっている形骸化が目立ちます。その原因を考えると,規格が正しく理解されていないこと,QMSの維持に関して内部監査が機能していないことなどをあげることができます。

規格の意図を理解すればあなたの会社は劇的に変わる
 企画の意図を理解してQMSを構築し運用すれば,自社の問題点を客観的に洗い出すことが可能になります。明確になった問題点を改善することで組織が活性化し,業績の向上に結びつき,ひいては顧客の満足を向上させることができるのです。
 具体的には組織が自身を評価することで,より効果的・効率的な組織運営ができるようになります。ISO9001はこのためのツールなのです。そこで,再度,規格が意図したところを明確にすることによって,QMSのあり方を見直すきっかけを提供しようとしたのが,この本です。
 この本の読者としては,組織でISO9001に基づいたQMSの構築・維持を担当される方々,組織の内部監査員,QMSに関連しているコンサルタント,さらに認証機関の認証審査員の方々を想定しています。
 この本の構成ですが,最初にマネジメントサマリーとして,忙しいトップマネジメントの方々に問題認識をしていただけるように,QMSが機能していないといわれている背景,その対策の概要などを「はじめに」で説明します。
 第Ⅰ部として,なぜQMSが破綻に向かっているのかについて,議論を展開しました。
 第Ⅱ部は次のような構成としています。最初に,ISO9001の規格の条文を枠に囲って示します。続いて,[これまでの解釈]として,間違っている解釈あるいは望ましくない解釈を例示します。これを受けて,[正しい読み方]として,規格の意図を含めて,規格の要求事項をどのように解釈すればよいのかを示します。さらに[解説]として,なぜ間違った解釈が出てきたのか,正しい解釈が広がらなかった背景,規格がなぜそのような要求を記述することになったのか,これからどうすれば望ましい方向に向かうことができるかなどを記述しました。
 いくつかの要求事項については,[2008年版の改訂で議論されたこと]と題した話題を提供しました。2008年版は原則として,要求事項を変更しない,追加しない,削除しないとしましたが,議論の過程で参考になるものもありましたので,それらについての情報を参考までに記述しました。
 これまでにも可能なかぎり,QMSの正しい実現・運用・維持に提言をしてきましたが,認定審査員であるために,認証機関,認証された組織に直接接触することができず,隔靴掻痒の感を強くしていました。2010年1月末日をもって、認定審査員の職を辞して,多くの組織の方々,認証機関の方々と直接接触できるようになりました。この本を接点として多くの方々とQMSのあり方を議論できればと思っています。気軽に声をかけていただけることを期待しています。
 本書の発行にあたり,JIS Q 9001:2008から条文の一部転載を許可していただいた財団法人日本規格協会出版部長の上野陽一氏に御礼申し上げます。
 なお,執筆の段階で技術的な側面についてご援助いただいた、榊修一さん,佐藤勝さん,北関東アセスメント協会の肥後勇さん,森下裕一さんにはこの場をお借りして御礼申し上げます。さらには,出版にあたっては東京電機大学出版局の浦山毅さんに御苦労をおかけしました。無事出版できたことを含めて,本当にありがとうございました。
 2011年4月 加藤重信
第Ⅰ部 なぜ,QMS認証は破綻に向かっているのか
第Ⅱ部 適切な規格の解釈
 0 序文
  0.1 一般
  0.2 プロセスアプローチ
 1 適用範囲
  1.1 一般
  1.2 適用
 2 引用規格
 3 用語及び定義
  ISO/TC/SC/WG
  WD/CD/DIS/FDIS/IS
  JAB(Japan Accreditation board)
  JIS
 4 品質マネジメントシステム
  4.1 一般要求事項
  4.2 文書化に関する要求事項
 5 経営者の責任
  5.1 経営者のコミットメント
  5.2 顧客重視
  5.3 品質方針
  5.4 計画(Planning)
  5.5 責任,権限及びコミュニケーション
  5.6 マネジメントレビュー
 6 資源の運用管理
  6.1 資源の提供
  6.2 人的資源
  6.3 インフラストラクチャー
  6.4 作業環境
 7 製品実現
  7.1 製品実現の計画
  7.2 顧客関連のプロセス
  7.3 設計・開発
  7.4 購買
  7.5 製造及びサービス提供
  7.6 監視機器及び測定機器の管理
 8 測定,分析及び改善
  8.1 一般
  8.2 監視および測定
  8.3 不適合製品の管理
  8.4 データの分析
  8.5 改善
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