デジタルプリンタ技術 ケミカルトナー

デジタルプリンタ技術 ケミカルトナー
著者 日本画像学会
竹内 学 監修
多田 達也 監修
ジャンル 自然科学
出版年月日 2008/11/01
ISBN 9784501623906
判型・ページ数 A5・240ページ
定価 本体2,900円+税
在庫 在庫あり

この本に関するお問い合わせ・感想

 本書のタイトルである「ケミカルトナー」というのは,電子写真に用いられている種々のトナーのなかで,重合法を中心とする化学的手法を用いて製造されたトナーのことをさし示す言葉である。したがって,タイトルどおりの内容で本書を編纂するならば,読者には専門の技術領域が化学系でトナーの開発・製造に携わっている方を想定し,トナーの化学的製造方法に重点を置くべきであったと思われる。しかしながら,本書はそういう形をとらずに,トナーの化学的製造方法に加えて,トナー全般にかかわる事項もカバーするようにした。理由は,電子写真技術の開発が,感光体とトナーという2つの代表的な機能部材の開発とそれらを使いこなすためのシステム技術の開発という形で行われてきたことによる。すなわち,電子写真技術の開発においてはいろいろな立場の技術者や研究者が直接的あるいは間接的にトナーを取り扱っており,専門の技術領域も化学系に限定されているわけではなく物理系・電気系・機械系と広範にわたっている。また近年では,トナーが機能性粉体であることから粉体工学の立場からもトナーの研究がなされている。
 したがって,それらの方々が「ケミカルトナー」というタイトルに惹かれて本書を手に取ってみる理由は,本書にはケミカルトナーの製造方法だけではなく,たとえば,
 ・電子写真においてトナーに求められる役割・機能
 ・トナーの役割・機能を発現させているトナー構成材料の物性や特性
 ・ケミカルトナーの種類・特徴・特性
 ・トナー挙動制御のために必要とされるトナーの物性や特性
 ・ケミカルトナーが電子写真システムにもたらした変革
 ・トナーを取り扱うために必要な知識
などに関しても本書のなかで取り扱われていることを期待しておられるのではないかと考えたからである。
 そもそも「ケミカルトナー」が開発されるようになったきっかけは,高画質な電子写真システムを構築するために,画質と相関のあるトナーの微小粒径化,球状化,粒度分布幅のシャープ化の要請に応えるためであった。したがって「ケミカルトナー」に関しての理解を深めるためには,トナーに求められる役割・機能・特性に関しての一般的な基礎知識も理解しておくことが必要であると思われた。本書ではその点を考慮して,ケミカルトナーの製造方法に関してのみに言及するのではなく,トナー全般にわたる共通の必要事項に関しても解説した。
 本書を編纂するにあたっては,ケミカルトナーにかかわる項目が非常に多岐にわたるため,複数の執筆者にそれぞれの専門とするところを解説してもらうことにした。そのため,執筆者数が多くなり章ごとに多少表現にばらつきがあるかもしれないが,全体としては体系的に理解できるような構成としたつもりである。また,ページ数の制限で,詳細に関しては割愛した部分もあるが,各章に参考文献を載せているので必要に応じて参照していただければと思う。
 本書から,電子写真技術のブラッシュアップを志す読者の方々が多少なりとも有益な知見を得ていただければ幸いである。
 2008年10月
 竹内 学
 多田 達也
第1章 電子写真システムとトナー特性
 1.1 電子写真技術とトナー開発の変遷
 1.2 電子写真システムの画像形成プロセス
 1.3 トナーの分類方法
 1.4 トナーに要求される特性
 1.5 ケミカルトナーの特徴と電子写真システムへの適用
 1.6 むすび
第2章 トナー開発の変遷
 2.1 トナーの分類とその特徴
 2.2 トナーの製造技術の変遷
 2.3 むすび
第3章 トナーの構成材料
 3.1 トナーへの要求特性に対するトナー設計
 3.2 バインダー樹脂
 3.3 顔料
 3.4 電荷制御剤(CCA)
 3.5 ワックス
 3.6 外添剤
 3.7 むすび
第4章 ケミカルトナー
 4.1 ケミカルトナーの分類
 4.2 ケミカルトナーの特徴
 4.3 ケミカルトナーの製造技術
 4.4 むすび
第5章 ケミカルトナーの帯電機構
 5.1 接触・摩擦帯電現象の背景
 5.2 粉体(トナー)とフィルム上樹脂の接触・摩擦帯電
 5.3 帯電量
 5.4 接触・摩擦帯電機構のモデル
 5.5 帯電量の時間変化
 5.6 帯電に関与する因子
 5.7 トナー帯電量の標準化
 5.8 むすび
第6章 ケミカルトナーの特性評価
 6.1 粉体物性
 6.2 熱的性質
 6.3 粘弾性
 6.4 電気的性質
 6.5 磁気特性
 6.6 付着力
 6.7 むすび
第7章 ケミカルトナーの特徴と適用事例
 7.1 画像形成プロセス設計とトナー特性
 7.2 電子写真装置への適用事例
 7.3 むすび
第8章 トナー技術の将来展望
 8.1 高画質化・高安定化対応
 8.2 高機能化・特殊機能化対応
 8.3 高生産性対応
 8.4 エコロジー(省エネルギー,省資源,環境)対応
 8.5 人体に対する安全性対応
 8.6 トナー技術の応用化対応
 8.7 むすび

ご注文

2,900円+税

カートに入れる

外部サイトで調べる

シェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加

おすすめ書籍

お知らせ

一覧

2018.05.30 NEWS

『コンピュータとは何か?』読売新聞にて紹介!

2018.05.25 NEWS

平成30年度 東京電機大学学術振興基金「研究成果出版費援助」募集中!

2018.05.10 NEWS

『Inventorによる3D CAD入門』ロボコンマガジンに紹介

2018.05.09 イベント

『良書を誇る大学出版部特集』フェア開催

2018.05.02 NEWS

『スティーブ・ジョブズIV-楽園追放とピクサー創立-』毎日新聞に掲載!

2018.04.25 NEWS

『Inventorによる3D CAD入門』日刊工業新聞に掲載!

2018.04.13 NEWS

『学生力を高めるeポートフォリオ』 全私学新聞に掲載されました。

2018.03.28 NEWS

『学生力を高めるeポートフォリオ』 日刊工業新聞にて書籍紹介されました。

2018.03.20 NEWS

新刊情報 3月10日刊行『第一級陸上特殊無線技士試験 集中ゼミ 第3版』

2018.03.16 NEWS

新刊情報 3月15日刊行『Inventorによる3D CAD入門』

2018.03.15 NEWS

新刊情報 3月15日刊行『スティーブ・ジョブズⅣ』

2018.03.09 PR

『アマゾン・コムの野望』の著者 脇 英世氏がテレビ出演いたしました

2018.03.07 NEWS

『学生力を高めるeポートフォリオ』 ニュースリリース

2018.03.07 NEWS

新刊情報 2月20日刊行『学生力を高めるeポートフォリオ』

2018.03.07 PR

計測自動制御学会誌「計測と制御」書評掲載 『バッテリマネジメント工学』

2018.02.16 NEWS

2月23日,2月24日 試験本番! 航空無線通信士試験を突破しよう!!

2018.02.15 NEWS

新刊情報 2月20日刊行『電気法規と電気施設管理 平成30年度版』

2018.02.15 NEWS

本日2月15日より、HPをリニューアルいたしました。

2018.02.14 イベント

「築地本マルシェ」に東京電機大学出版局が出店いたします!

2018.02.02 PR

小局の書籍を,日刊工業新聞(2018年1月31日発行)に広告掲載しました。

2018.01.18 NEWS

航空無線通信士試験 定番対策本 2冊発売!

2018.01.08 PR

『社会シミュレーション』が2017年12月20日「化学工業日報」にて紹介

2017.12.17 PR

『社会シミュレーション』が、「日経エコロジー」2018年1月号にて紹介

2017.12.10 NEWS

ジュンク堂書店池袋本店:『スティーブ・ジョブズ』『スティーブ・ジョブズⅡ』紹介

2017.12.10 NEWS

情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験を突破しよう!! 厳選問題集発売!