代謝工学

原理と方法論

代謝工学
著者 グレゴリ・N.ステファノポーラス
アリストス・A・アリスティド
ジェンス・ニールセン
清水 浩
塩谷 捨明
ジャンル 自然科学
出版年月日 2002/06/01
ISBN 9784501619107
判型・ページ数 B5・578ページ
定価 本体7,800円+税
在庫 在庫あり

この本に関するお問い合わせ・感想

生物の代謝反応を制御する「解析」の科学を解説

 「代謝工学」とは、分子生物学の急速な発展の上に、特定の物質の生産を主要な目標として生まれてきた新しい科学である。将来、例えば夢の新薬開発や環境修復への応用など、無限の可能性を秘めている。人間が古くから利用してきた生物の代謝反応として、醸造や発酵などがある。近年は遺伝子工学やバイオテクノロジーの応用により、ある程度これを制御できるようになった。しかし、それはまだ多くの偶然性や経験的要素に依存した、「合成」に特長のある科学である。これに対して代謝工学は、「合成」だけでなく、生物が高度に組織化した代謝ネットワークを「解析」して応用することに力点をおいた科学である。
 本書はその基本原理から具体的方法論までを、代謝経路の改変、代謝の流れの定量的取り扱いなどを軸に解説し、工学的応用に向けた、まったく新しい生物化学工学のテキストとなった。

■日本語版のための序文
 代謝工学は,幅広い学問分野を横断する新しい学問体系であり,この10年の間に形成されてきた.この分野は,最新の遺伝子工学の技術を駆使することにより代謝経路の改変を行って,細胞の性質を改変することをねらいとしている.この新しい学問領域から多くのすばらしい研究成果が生まれつつある.実験的な側面として,最初に原核生物,そして次に真核生物の代謝経路の改変が行われ,遺伝子工学的代謝制御の導入と,その結果もたらされた細胞の生理の変化の評価を行う新しい技術が誕生してきた.代謝物質や同位体化合物のバランスを解析したり,NMR分析やGC-MS分析手法を用いて,同位体化合物のトレース実験を行うことによって,定量的に細胞内のフラックスの決定を行うことができるようになってきた.また,代謝経路内において,どこに動力学的な制御が存在するかを同定する研究,ゲノムシークエンス情報を利用して特定の評価を最大にする(例えば増殖を最大にする)細胞内フラックス分布を得る研究が進められてきた.この分野は,近年,ゲノムミクスやDNAマイクロアレイのような細胞の遺伝子発現を検出することのできる新しい技術の発展と相まってさらに発展してきている.
 本書は出版以来3年目を迎えようとしている.最初の2年間においては,本書は細胞生理学の定量的な評価において重要な変革をもたらしたといえよう.遺伝子レベルでの代謝経路の操作は代謝工学の主要なテーマのうちのひとつであるが,本書の執筆に当たっては,細胞の生理状態を,より完全に理解したり記述することを目的とした観測方法に重点をおくことを心がけた.このことは,人為的に導入された遺伝子や細胞外の環境を変えることにより,細胞に変化を与え,その結果得られる細胞内の代謝フラックスの変化を調べることにより行われた.つまり,遺伝子の変化や環境の変化を人為的に与えて,その前後の細胞の生理学的な変化を調べることがこれらの研究の目的となる.これは,細胞の遺伝子型と機能がどのように結びついているかを調べる研究の発端となっている.この意味で,代謝工学は最近注目を集めているファンクショナルゲノミクスやフィジオロジカル(生理学的)ゲノミクスと呼ばれる分野の先駆けであったといえる.本書がこのような目標を達成する手助けになることを希望している.
 我々は,この本の執筆に当たって3つの目標を定めた.最初の目的は,この分野を定義づけたり,その中心的な内容をわかりやすく説明することで,我々が大学の教室で以前から使っていた資料をまとめあげることであった.2番目は,細胞の機能を定量的に記述する考え方を広めたり,種々の分野にまたがる手法を科学者や工学者が自由に扱えるようにすることであった.3番目は,より厳密に細胞生理学の分析を行う手法を確立することであった.喜ばしいことに,全体的にはこれらの目的はうまく進められたように思う.ここ数年間に,数多くの代謝フラックス解析に関する論文や著述,またコンピュータソフトウエアが,この分野で提出されていることからもわかるように,これらの技術は,細胞の生理学的な評価を行う必須の技術として認知されてきている.代謝経路の構造解析,細胞内のフラックスの測定や制御,代謝経路の改変のための遺伝子工学的方法など,この分野における中核的な手法が,これらの分野を支えているといえる.数学的な記述においては,いまだに多くの方法が完全に使いやすい状態にあるとはいえないが,代謝の複雑さを扱ったり,今後,開発される数多くの新しい生物学的測定法から得られる大量のデータを統合する際には,定量的な方法が重要であることは広く認められてきている.
 本書の初版においては不十分な点もいくつかあると考えている.特に,動物細胞の代謝工学,組織工学やバイオメディカルの応用に関するような部分の記述は不十分な点がある.代謝工学の最初の数年間は,代謝経路を改変する技術によって微生物優良菌株の育種を行うことに焦点が当てられた.しかし,これらの技術が微生物の育種改良において進歩するにつれて,他分野においても代謝工学の基本的な概念を応用すべきであることが極めて明らかとなってきた.例えば,現在の創薬プログラムのほとんどのアプローチは単一ターゲットに対するスクリーニングであり,それが薬品のリード化合物に結びつくことを約束するものではないので,マルチターゲットスクリーニングや細胞機能の多重マーカーの利用のような概念が創薬プログラムにおいて広く受け入れられるようになってきている.いくつかの例は,同様な進展が遺伝子治療,フィジオロジカルゲノミクス,バイオ触媒の分野において見られる.
 ここで,この分野の将来の進展をさらに予見してみよう.シークエンスデータから細胞の表現型を予見したり,mRNA発現やシグナル伝達経路におけるタンパク質中間体などのような重要な細胞内分子のデータを取得するといったゲノミクスの研究や技術開発の進展に伴って,この分野は加速的に発展するであろう.ゲノミクス分野の発展が代謝工学と大いに関係し,また,代謝工学に大きな影響をもたらす理由は,ゲノミクスにおいて代謝経路改変に必要な技術や遺伝子,タンパク質といった物質を広く扱っているというだけでなく,代謝工学が,生理学的なデータの分析や種々の手法の統合を行える便利なフレームワーク(枠組み)であるということによる.代謝工学における統合や定量という重要な概念は,新しく生まれるであろうシステムバイオロジー,システムバイオテクノロジーという分野において必要不可欠な部分として急速に認知されていくであろう.
 我々は,本書が,上に述べたような考え方を確立し,多くの研究者に広めるのに役立つものになると信じている.その意味で,本書の日本語訳が作られることを非常に嬉しく思う.日本は,古くからバイオテクノロジーの分野において世界のリーダーの一人であり続けてきたし,上に述べたような将来の環境においてもリーダー的な役割を演じるであろうと思われる.本書の2版が出版される場合には,経路の分析や同位体トレーサーを使ったフラックスの決定を説明する章節において演習問題やソフトウェアを含むウェブサイトの利用が可能となるように改訂されるであろう.本書が大学の教室やさまざまな研究室でうまく利用され,アジア太平洋地区において代謝工学の分野が一層発展する一助になればこれに勝る喜びはない.最後に,日本における本書の翻訳を自ら申し出て,実現してくれた清水浩博士,塩谷捨明博士と,出版の労をとってくれた東京電機大学出版局に感謝する.
2002年3月
グレゴリ・ステファノポーラス
マサチューセッツ工科大学

■序文
 代謝工学は,代謝経路の解析と改変に関する学問である.過去10年程度の間に新しく創成されたこの分野は,応用分子生物学や反応工学の伸展とあいまって大きく発展し,生物工学,生物化学工学,細胞生理学,応用微生物学などの分野において,注目されつつある.古くは遺伝子操作による経路の改変という概念上で議論されてきたが,1991年にBailey教授によって,初めて代謝工学という名前と目的が明らかにされた.その後,ゲノミクスの分野から生ずる遺伝子のシークエンス情報や,その他の情報を研究に利用しようという工学研究者や生命科学者にも,この領域は大きな関心事項となりつつある.
 我々は,まず,代謝工学のもたらす画期的な効果や基本的な概念を,MITにおける授業において学生に教授しようとした.これは1993年のことである.1995年から1997年の間に,この試みは繰り返され,シラバス(学生へ授業内容を示す文書)や授業ノートが整備されていった.デンマーク工科大学(DTU)では,代謝工学が,学部学生,大学院生の生物化学工学のコースでの主要なトピックスとなっているが,MITでも同じような試みがなされてきた.1996年に1セメスター(学期)分の代謝工学のコースが初めて設置された.代謝工学への興味が広がるとともに,我々筆者の間には,授業に用いる教材を共有することが有益であるという考えが生まれ,それならば,ということで本書を執筆するに至った.本書の中では,酵素反応からなる代謝経路の解析のために,定量的な生化学の枠組みを構築しようと試みている.この意味で,本書は生物機能の解明や操作ということに焦点を当てているので,単一細胞のための情報を教授するということを意図していない.本書は,大学院生または学部の上級生のための,生物化学工学分野における代謝工学の授業に使うことができるテキストとなっており,最新の研究成果も含んでいる.
 本書の原稿は,MITとDTUの代謝工学の授業教材およびMITのサマースクールの資料として用いられた.本書を理解するためには生化学の基礎を前もって修得しておくことが望ましいが,それがなくても1セメスターで理解できる内容となっている.セメスターの最初の1/4くらいの期間は生物化学の内容を理解すべきで,この内容は本書の最初の部分に書かれている.本書の内容を理解するためには,下に示したwebサイトにのっている問題を解くことが,その助けになると思われる.本書は代謝に関して焦点が当てられているが,代謝解析という概念は広く,これは,タンパク質の発現,翻訳後修飾,シグナル伝達経路など異なるタイプの反応シークエンスにおいても応用可能なものである.
 いまだ,形成途上の段階にある分野に関する書物を執筆することは,その分野での責任を担う挑戦となる.この理由のために,我々は本書の最終目的を"代謝工学の中心的な原理"を定義することに設定した.この原理は,最新の研究によって得られた"方法"によって達成されるものであり,経路の設計や解析に用いることができるものである.我々は,これらの方法が,さらに進展することを期待するとともに,本書がそのような研究の進展にとって触媒の役割を果たしてくれることを望むものである.いろいろな方法をプログラム化したソフトウェアはhttp://www.cpb.dtu.dk/cpb /metabol.htmで見ることができる.このサイトはパブリックドメインソフトをもつ他のサイトへのリンクももっている.幅広い分野の研究者が参加できるように,自身でプログラム化することは最小化されており,ユーザーフレンドリーな環境が提供されている.さらに,本書では数学的な難解さを,最小限に抑えており,また数学的記述が苦手な人の理解を助けるための説明が加えられている(訳者注:現在このサイトは公開されていないようである.改良中なのかもしれない).それでもなお,我々は,すべての分野の読者層が満足に読みこなせるよう本書を執筆するのは,難しいことであるということに気がついている.読者が本書を読み進められていくうちに理解できない事項に出くわしたときには,ご指摘いただければ幸いである.
 我々は本書の執筆というすばらしいプロジェクトの企画,実行に際して,直接,間接の恩恵を与えていただいた多くの人々に感謝したいと思う.まず最初に,我々の学生の際限のないエネルギーと活発な創造力に感謝する.特に,Maria Klapaは,代謝フラックス解析のレビューにおいて,Troy Simpsonは複雑な代謝経路の解析に対する基礎を与える彼自身の研究において,本書に貢献した.また,Martin Bastian Pedersenには多くの図を描いていただいた.Christian M殕ler,Susanne Sloth Larsen,Birgitte Karsbol,Kristian Nielsenには原稿の仕上げを手伝っていただいた.さらに,我々の研究仲間にも感謝の意を表したい.Tony Sinskeyは代謝工学の無限の可能性に対する熱意をいつも語ってくれた.Sue HarrisonとEduardo Agosinは最も建設的なコメントをいただいた方々である.最後に,特に,Barry Buckland, Bernhard Palsson,John Villadsen,Maish Yarmush,そして,D.Ramkrishnaに深く感謝する.彼らの視野と揺らぐことのない支援が本書に多くのものをもたらした.
Gregory N. Stephanopoulos
Aristos A. Aristidou
Jens Nielsen

■訳者序文
 生物学の教科書の冒頭に示されているように,生物と非生物の最も異なる特徴は,生物が非常に組織化された存在であり,これを維持する力を持っていることである.生物は,自らを維持するために,細胞を構成する生体機能高分子を合成する能力があり,そのために,細胞外から取り込んだ物質を分解して,高分子合成のためのエネルギーや酸化還元力を獲得し,高分子合成のための低分子前駆物質の生成を行っている.これらは何千という酵素による触媒反応を通じて行われるが,この反応は総称して,代謝と呼ばれる.生物は環境に応じて,酵素の量や活性を変化させ,代謝を見事に組織化されたネットワークとして制御している.古くから人間は,生物の代謝反応を利用し,醸造,発酵食品を生産してきた.また,遺伝子組換え技術を伴う代謝経路の改変や新規生物の創成,バイオリアクタ最適化により,生物工学の応用範囲は工業的発酵生産,医薬品や医療技術の開発,環境修復など幅広い分野へと広がりを見せている.
 生命の基本原理(セントラルドグマ)は,遺伝子(DNA)の複製,転写,翻訳という遺伝情報の流れを示しているが,この過程は,全生物において共通のプロセスである.近年,遺伝子配列を高速に解読する技術が非常に進歩し,ヒトをはじめとして,さまざまな生物のゲノム(遺伝子の総体)の遺伝子配列が解読されつつある.また,遺伝子発現,タンパク質,代謝物質を網羅的に解析する技術が次々と開発されている.このように,生命のセントラルドグマが展開している様子を全細胞レベルでとらえることができるようになってきた.このような生物学の大きな進歩の時期に,代謝工学は,代謝ネットワークの解析とその工学的応用を目的として1990年代の後半から大きな注目を浴びる学問分野として成長を遂げてきた.
 訳者の一人である清水は,1996?1997年にかけてマサチューセッツ工科大学(MIT)のGregory Stephanopoulos教授の研究室で1年を過ごした.1996年の秋学期に代謝工学の授業を受ける機会に恵まれ,そこで,本書の出版前の原稿に出会った.古くから,日本では,アミノ酸,核酸,抗生物質などの多くの代謝産物の生産において,微生物の代謝経路の制御機構を解析し,生産性や生産収率を向上させるため,代謝制御発酵という観点で研究開発が行われてきた.代謝工学という学問領域は,この代謝制御発酵という分野に,設計性,定量性,網羅性という概念を持ち込んだといえよう.代謝工学を駆使すれば,代謝経路を流れる反応速度(フラックス)を基準にして,優良生物の育種からプロセス開発までが統一的に行えるようになるのではないかという思いが,そのとき浮かんだ.なぜなら,本書を通読していただければわかるように,代謝工学は,微生物細胞内の代謝経路のモデル化,代謝経路を流れるフラックスの分布の可視化,酵素改変の目的フラックスへの効果の大きさを定量的に扱う方法などを体系的に示しているからである.日本においても合葉,遠藤ら生物化学工学の諸先生による代謝経路情報の定量化という研究は先駆的なものがあったが,日本語によるまとまった教科書は存在しない.清水は帰国前にStephanopoulos教授と塩谷に邦訳のアイデアを相談し,それがこの仕事の出発点となった.
 それから6年の歳月が流れた.1996年に第1回の国際会議が開催された代謝工学も今年で4回目を迎える.その間に網羅的な細胞生物学は非常な発展を遂げ,ゲノム,トランスクリプトーム,プロテオーム,メタボーロームの解析が益々盛んになりつつある.生物がこのように,複雑,かつ多階層のネットワークからなるシステムであるというとらえ方が,認知されるようになってきている.生物を工学的に改変したり利用したりするためには,これらの情報ネットワーク間の相互作用を知ることが重要であることが明らかになってきている.今後,生物学,医学,応用微生物学,発酵工学,環境微生物生態学,などの分野で,本書に示された代謝ネットワークの情報を定量化する技術は非常に重要なものとなってくるのは明白であるのみならず,さまざまな階層における大量の生物情報を統合するシステムバイオロジーの概念は,さらに重要性を増すだろうと思われる.本書はそのような工学的統合の概念を与えてくれていると私たちは考えている.
 本書を訳す作業は私たちにとって非常に困難な作業であった.何度となく,この作業の完成は不可能なのではないかと考えた時期もあった.しかし,この困難な作業に向かいつづけることができたのは,自分自身にとって得られるものが大きかったからであろうと思われる.代謝経路モデリングと巨視的反応工学の関連,酵素活性の変動とフラックス変化の定量的因果関係を与えるメタボリックコントロールアナリシス,標識炭素を用いた細胞内代謝経路解析などの手法は本書から多くを学んだといえる.また,本書を訳し終えて改めて思うのは,本書が生物化学工学の新しい教科書だということである.今までの生物化学工学の教科書のように巨視的ではなく,細胞内の情報を解析する手法を与えながら,そこには工学の概念が明らかにされている.細胞内代謝の単なる解析にとどまらず,目的達成のための代謝経路改変の設計や合成という概念を本書は示している.本書が生物を工学的に利用しようという方々や,科学的に解析された大量のデータを統合的に理解したり応用したりしようという科学者の助けになることを期待する.
 代謝工学の内容は非常に新しい要素を含んでいるので,工学用語を1つひとつを決めなければならない場面も多く,工学的用語として的確かどうか判断する作業は,責任を感じもし,またとても難しい作業でもあった.また,章によっては,訳者の力量を超えた分野を含んでいるものもあると思われる.読者の皆様には,お気づきの点につきお知らせ願えればありがたく存じます.
 本書を完成するに当たっては,東京電機大学出版局の多大なご尽力を得ました.各章にわたり,緻密な原稿の修正をして頂きました.図表や,式については非常にクリアな仕上げで,この点に関しては,原書を上回る出来栄えではないかと喜んでいます.ここに深謝します.また,私たちの願いを理解し,当初よりこの企画を取り上げて頂き,東京電機大学出版局の方々に引き合わせて頂いたトッパンの由里洋氏の献身的な行動がなければ本書は日の目を見なかったであろうと思われます.ここに謹んで感謝します.
2002年4月
清水 浩
塩谷 捨明
日本語版への序文
序  文
訳者序文
 1 代謝工学のエッセンス
  1. 1 代謝工学の重要性
  1. 2 本書の概要
  文  献
 2 細胞の代謝
  2. 1 細胞の代謝の概観
  2. 2 輸送反応
   2. 2. 1 受動輸送
   2. 2. 2 促進拡散
   2. 2. 3 能動輸送
  2. 3 エネルギー代謝
   2. 3. 1 解糖系
   2. 3. 2 発酵経路
   2. 3. 3 TCAサイクルと酸化的リン酸化反応
   2. 3. 4 アナプレロティック反応(補充反応)
   2. 3. 5 脂肪,脂肪酸,アミノ酸の異化代謝
  2. 4 生合成反応
   2. 4. 1 アミノ酸の生合成
   2. 4. 2 核酸,脂肪酸,その他の構成要素の生合成
  2. 5 高分子化反応
  2. 6 細胞増殖におけるエネルギー論
  文  献
 3 細胞内反応のモデル
  3. 1 細胞内反応の化学量論
  3. 2 反応速度
  3. 3 ダイナミックマスバランス
  3. 4 収率係数と線形関係式
  文 献
 4 物質収支とデータコンシステンシー
  4. 1 ブラックボックスモデル
  4. 2 元素バランス
  4. 3 熱収支
  4. 4 冗長な情報を用いたシステムの解析 ? 大きな測定誤差の同定
  文  献
 5 代謝経路の調節
  5. 1 酵素活性の調節
   5. 1. 1 酵素カイネティクスの概要
   5. 1. 2 単純な可逆阻害システム
   5. 1. 3 不可逆阻害
   5. 1. 4 アロステリック酵素:協調的調整
  5. 2 酵素濃度の調節
   5. 2. 1 転写開始の制御
   5. 2. 2 翻訳の制御
  5. 3 グローバルなコントロール:細胞全体のレベルでの調節
  5. 4 代謝ネットワークの調節
    5. 4. 1 分岐点の分類
    5. 4. 2 共役した反応とグローバルな通貨代謝物質
     (カレンシーメタボライト)
  文  献
 6 代謝経路の改変の実例 ? 代謝工学の実際
  6. 1 生産物収率と生産性の向上
   6. 1. 1 エタノール
   6. 1. 2 アミノ酸
   6. 1. 3 有機溶剤
  6. 2 微生物が利用可能な基質の範囲の拡張
   6. 2. 1 ペントースの代謝を利用したエタノール生産の代謝工学
   6. 2. 2 セルロース,ヘミセルロース分解
   6. 2. 3 ラクトースとホエーの利用
   6. 2. 4 シュクロースの利用
   6. 2. 5 デンプン分解微生物
  6. 3 新規生産物質の開発
   6. 3. 1 抗生物質
   6. 3. 2 ポリケタイド
   6. 3. 3 ビタミン
   6. 3. 4 バイオポリマー
   6. 3. 5 バイオ色素
   6. 3. 6 水  素
   6. 3. 7 ペントース:キシリトール
  6. 4 細胞特性の改良
    6. 4. 1 窒素代謝の変更
    6. 4. 2 酸素消費の強化
    6. 4. 3 オーバーフロー代謝の抑制
    6. 4. 4 基質消費経路の変更
    6. 4. 5 遺伝子の安定性の維持
  6. 5 生体異物(外来性化学物質)の分解
    6. 5. 1 ポリ塩化ビフェニール(PCB)
    6. 5. 2 ベンゼン,トルエン,p-キシレン混合物(BTX)
  文  献
 7 代謝経路の合成
  7. 1 代謝経路合成のアルゴリズム
  7. 2 アルゴリズムの全体像
  7. 3 ケーススタディ:リジン生合成
    7. 3. 1 オキザロ酢酸の役割
    7. 3. 2 その他の可能性のある経路
    7. 3. 3 最大収率を与える反応
  7. 4 アルゴリズムに関するディスカッション
  文  献
 8 代謝フラックス解析
  8. 1 理  論
  8. 2 冗長な状態(over-determined)のシステム
  8. 3 under-determined(システムを一意に決定できない状態)なシステム? 線形計画法
  8. 4 感度解析
  文  献
 9 同位体標識による代謝フラックスの実験的な決定法
  9. 1 同位体標識の濃縮度分率からの直接的なフラックスの決定
   9. 1. 1 遷移状態の強度測定によるフラックスの決定
   9. 1. 2 代謝物質と同位体化合物の定常状態の実験
  9. 2 代謝化合物の同位体を完全列挙する方法とその応用
   9. 2. 1 標識されたピルビン酸から生成するTCAサイクル中の同位体代謝化合物の分布
   9. 2. 2 標識された酢酸を用いたTCAサイクル中の代謝物質同位体の分布
   9. 2. 3 実験データの解釈
  9. 3 代謝物質の炭素バランス
   9. 3. 1 直接的な代謝物質の炭素バランス
   9. 3. 2 原子マッピング行列の利用
  文  献
 10 代謝フラックス解析の応用
  10. 1 コリネ細菌によるアミノ酸生産
   10. 1. 1 グルタミン酸生産菌の生化学と調節機構
   10. 1. 2 理論収率の計算
   10. 1. 3 C. glutamicumにおけるリジン生産の代謝フラックス解析
   10. 1. 4 C. glutamicumにおける特定の酵素を欠失させた変異株の代謝フラックス解析
  10. 2 動物細胞培養における代謝フラックス
   10. 2. 1 細胞内フラックスの決定
   10. 2. 2 13C標識化合物を用いた研究によるフラックス推定の評価
   10. 2. 3 フラックス解析の細胞培養用培地の設計への応用
  文  献
 11 メタボリックコントロールアナリシス
  11. 1 メタボリックコントロールアナリシスの基礎
   11. 1. 1 コントロール係数とサンメンションセオレム
   11. 1. 2 エラシティシティ係数とコネクティビティセオレム
   11. 1. 3 MCAセオレムの一般化
  11. 2 フラックスコントロール係数の決定
   11. 2. 1 FCC決定の直接法
   11. 2. 2 FCCの間接的決定法
   11. 2. 3 遷移状態の代謝物濃度の測定値の利用
   11. 2. 4 カイネティックモデル
  11. 3 直線状の代謝経路のMCA
  11. 4 分岐のある経路に対するMCA
  11. 5 大きな摂動に関する理論
   11. 5. 1 分岐のない経路
   11. 5. 2 分岐のある経路
   11. 5. 3 基質濃度や外部のエフェクタに対する応答
   11. 5. 4 まとめ
   文  献
 12 代謝ネットワークの構造解析
  12. 1 単一の分岐点におけるフラックス分布の制御
  12. 2 反応のグルーピング
   12. 2. 1 グループフラックスコントロール係数
   12. 2. 2 独立な反応の同定
  12. 3 ケーススタディ:芳香族アミノ酸の生合成
   12. 3. 1 S. cerevisiaeによる芳香族アミノ酸生合成のモデル
   12. 3. 2 独立な経路の同定
   12. 3. 3 リンク物質の同定とグループフラックスの決定
  文  献
第13章 直交関数系と確率過程
 13. 1 グループコントロール係数と個々のコントロール係数の関係(ボトムアップアプローチ)
  13. 2 フラックス測定からのグループコントロール係数の決定(トップダウンアプローチ)
   13. 2. 1 3つの摂動からのgFCCの決定
   13. 2. 2 特定の摂動からのgFCCの決定
   13. 2. 3 gCCCの決定
   13. 2. 4 摂動の可観測性
  13. 3 ケーススタディ
   13. 3. 1 グループコントロール係数の解析的な決定(ボトムアップアプローチ)
   13. 3. 2 gFCCの実験的な決定の具体例(トップダウンアプローチ)
  13. 4 メタボリックコントロールアナリシスの中間代謝反応グループ解析への応用
   13. 4. 1 摂動定数
   13. 4. 2 複数の分岐点における重なり合った反応の解析
   13. 4. 3 ケーススタディ
  13. 5 フラックス増幅の最適化
   13. 5. 1 最適化のアルゴリズムの導出
   13. 5. 2 ケーススタディ
  13. 6 正当性の評価と実験の確からしさ
   13. 6. 1 複数の摂動を用いたコンシステンシー(正当性)テストの開発
   13. 6. 2 プレフェン酸の分岐への応用
   13. 6. 3 測定誤差の影響
  文  献
  14 細胞内プロセスの熱力学
  14. 1 熱力学の原理 ? 概論
  14. 2 熱力学的な経路の実現可能性
   14. 2. 1 アルゴリズム
   14. 2. 2 官能基の寄与からのDG0'決定
  14. 3 非平衡の熱力学
  14. 4 熱力学的動力学(サーモカイネティクス)のMCAへの応用
  文  献
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