ファイナンスのための確率微分方程式

ブラック=ショールズ公式入門

ファイナンスのための確率微分方程式
著者 トーマス・ミコシュ
遠藤 靖
ジャンル 自然科学
出版年月日 2000/03/01
ISBN 9784501617905
判型・ページ数 A5・266ページ
定価 本体3,300円+税
在庫 品切れ・重版未定

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金融派生商品(デリバティブ)を理解するために必要な数理ファイナンス理論であるブラック=ショールズ公式や確率微積分方程式を解説した入門書。数理ファイナンスの「数理」と「ファイナンス」を結ぶ架け橋となることを意図した。文系学部出身のファイナンス実務家や,理系学部で確率論を学んで金融関係の業務を行っているビジネスマンを読者対象としている。また,学部・大学院での数理ファイナンスの教科書として利用できる。

 十年前には,私はこのような数学的厳密さに欠ける本を書くことなど思いもよらなかった。当時は恥ずかしいという気持ちがあったし,今でも私の数学の仲間のほとんどがそのように考えている。しかし,学生や実務家たちとの交流から,平易でより多くの人びとにもわかる数学の本が望まれていることを確信した。
 私はこの本を,1992年ビクトリア大学ウエリントン校(ニュージーランド)の商学部の学生に対する確率微積分学コースの講義ノートとして書き始めた。私はポートフォリオ理論と投資解析の個人指導をやりそこねていたので,もっと他の得意な教科を担当するように期待されていた。当時,経済学と数学のスタッフたちの間ではブラック=ショールズのオプション・プライシングを扱おうという議論がなされていた。すでに確率ファイナンスに関するコースがチェーリッヒ ETH,コロンビア大学,スタンフォード大学などの先進的な研究機関で開設されていた。そして経済学や数学の学生やスタッフたちだけでなく,ファイナンス分野の実務家たちもこの新しいトピックを知るべきであるとの一般的な合意があった。
 まもなく,私は入門レベルの確率微積分学を教えるために利用できる文献がほとんど無いことに気付いた。「入門」と「確率微積分」との組合せそのものが矛盾している事実がよくわかった。確率微積分は上級の数学的テクニックを必要とし,測度論や関数解析や確率過程の基礎を知らないと完全には理解できない。しかし,私は初級確率論について知識のある人や微分や積分の法則を使いこなせる人であれば,興味さえあれば,確率微積分の主な考え方を理解できると確信している。この確信は,ビクトリア大学ウエリントン校での経済学,統計学および数学専攻の学生用のコースと,フローニンゲン大学の数学科における経験によって裏付けられている。私は1994年ローザンヌでのスイス・アクチュアリー協会のサマースクールや1997年フローニンゲン,および1998年5月レーベン大学でのファイナンス数学に関するワークショップにおいても同じような印象を持った。
 いろんな分野の同僚や友人および学生たちが私の講義ノートを読んで,これを一冊の本にするようにと奨めてくれた。これらの中には極値事象に関する本の共著者である Claidoa Kluppelberg と Paul Embrechts やウエリントンの統計・OR学科の元同僚である David Vere-Jones などがいる。Claudia は World Scientific 社の確率シリーズの編集者である Ole Barndrff-Nielsen と接触することを提案してくれた。彼は私がこの本を書いている間つねに激励してくれた。
 多くの同僚や学生たちが本書の校正をいろいろな段階で手伝ってくれた。とくにウエリントンの Leigh Robers とフローニンゲンの Bojan Basrack と Diemer Salome には感謝したい。彼らの批評は非常に助けになった。サセックス大学の Carole Proctor には大いに感謝します。彼女は文体的にも数学的にもつねに刺激的な論点の源であった。さらに,フローニンゲン大学の数学科の同僚および学生たちの暖かい支援に感謝の意を表します。
 Thomas Mikosch

Gronigen,June 1,1998
第1章 確率論と確率過程
第2章 確率積分
第3章 確率微分方程式
第4章 ファイナンスへの応用
付録A 付録
付録B 記号
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