人文・社会科学セミナー 論理学

意味とモデルの理論

人文・社会科学セミナー 論理学
著者 森田 茂行
ジャンル その他
出版年月日 1999/06/01
ISBN 9784501617103
判型・ページ数 A5・194ページ
定価 本体2,100円+税
在庫 在庫あり

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 本書は論理学を初めて学ぼうとする人対象にパズルを解くかのようなおもしろさ,わかりやすさで書かれている。
 また,論理学体系を二分した場合の説明が可能であるか否かを追求する証明論と,真か疑かが問題となる解釈論の両方を取り込んだ形のセマンティックタブロー体系の立場から書かれていること,最近議論され初めたG体系についても本格的に書かれている点では非常に意義の高い本となっている。

 情報科学の基礎として,またそれ以外の目的でも論理学を初めて学ぼうとされている方を対象に本書は書かれています。初めて論理学を学ぶ場合,論理学が面白いパズルやゲームのようなものであれば楽しい導入ができるでしょう。
 確かに問題を解いている過程でパズル解きを実感することがあります。しかしパズルやゲームである以上規則に従わねばなりません。論理ゲームは自動販売機のようにお金さえ投入すればすぐ品物が手に入るという訳にはいかず,お金の入れ方にも細かい規程があり,それを守らないとお金さえ投入できないという頑固な自動販売機なのです。
 ただし透明な箱の中身は外から丸見えですから,お金が品物に変換される過程の一部始終を見ることができます。この変換過程が論理的な推論の過程に当たります。つまりお金と品物の関係は,論理的推論の仮定と結論の関係に当たるのです。
 論理学の用語が日常で使われることも頻繁にあります。例えば議論の中で,「その理論は絶対論理的に出てこない」とか,「その主張は矛盾している」とか言います。しかし絶対論理的に出てこない結論が,厳密には仮定を増やせば出てきたり,矛盾している主張が実は単に対立しているだけで,必ずしも矛盾していない場合がほとんどです。論理学を学ぶことで仮定と結論の関係や,矛盾についてその本来の意味が理解できるでしょう。
 論理には様々の体系があり,それぞれに味わいが異なります。なるべく多くの体系を試みることが実は各々の体系をより理解することに繋がるのです。
 そこで本書では解釈が容易であるという点で,もっとも直観的に理解できると思われるセマンティックタブローの体系を出発点とし,他の体系との関連を考慮しながら議論が展開されています。
 その中でも特にセマンティックタブロー体系,G体系,LK体系の関係が強調されています。議論の進み方はなるべく自分で議論の過程をゆっくりたどれるようにわりと遅くなっています。例題を解く場合も解方のこつを交えて,推論の過程がなるべく理解し易いようにしました。例題に関しては自分で解き方を十分に身に付けてください。
 どの体系もその体系の健全性と完全性を証明した時点で,武芸の道と同じように免許皆伝となります。そこで,本書でも論理学を学ばれた方が論理学の各体系の免許皆伝となるよう,健全性と完全性の証明を様相論理を除いて命題論理と一階の述語論理については幾つかの方法で与えました。
 モデルによる論理式の解釈ということがここでのキーポイントです。始めて論理学を学ばれる方には厳密すぎると思われるでしょうが,こればかりは仕方ありません。それが論理学です。これを山登りの一つの到達点だと思ってください。一度頂上に立てば,見晴らしもいいし,ジェットコースターなら降りる快感があるでしょう。最初は一歩一歩着実に歩んでください。もちろん先を急ぐ人は飛ばし読みをして全体像を掴んでからでもいいですし,一挙にロジックプログラミングまで進んでも良いですが,立ち止まったときは必ず前に戻って基礎を固め直してから先に進んでください。
序    対象言語とメタ文字
第1章 命題論理
第2章 一階の述語論理
第3章 等号関係をもつ一階の述語論理
第4章 直観主義の論理(IG体系)
第5章 様相命題論理
第6章 嘘つきのパラドックスと論理

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