Logoで知る認知科学

工学のための教育メモランダム

Logoで知る認知科学
著者 正田 良
ジャンル 情報・コンピュータ
出版年月日 1999/01/01
ISBN 9784501529406
判型・ページ数 A5・160ページ
定価 本体2,000円+税
在庫 品切れ・重版未定

この本に関するお問い合わせ・感想

 教育工学が依拠していた学習心理学は人工知能の研究によって発達した認知科学によって大きく変化した。この本は,Logoを使ってそれを理解することを目標に,Logoの基本テクニックをトレーニングしていく。
 Logoという教育用プログラム言語も教育工学の流れの中で生まれたものであるが,実際のプログラムの腕を研きながら人間の「知」を体験的に考察するために一助となる一冊である。

 この本は,工科系大学の人文社会科目として開講されている『教育工学』のテキストとして作られた。「一体この科目の名称とこの本の内容がどのような関わりがあるのか。」という疑問は,この本全体で答えなければならないほどの重要な問いである。
 しかし,それでは答えにならないので,かいつまんで言えば,教育工学が依拠していた当時の学習心理学は,いまや人工知能の研究によって発達した認知科学によって大きく塗り替えられている。
 パソコン上で人工知能のまねごとをしてみることは,その意味重要であろう。まず初めに,へーえこんなに人間をまねることができるんだと感心し,また,そのカラクリの意外な単純さにびっくりし,そして,しばらくすると人間と違うところが見えてくる。少なくとも私にとってLogoを使ったAnimalと出会ったときはそのような経験をした。これは実は,人間の「知」に対する経験でもあったのだ。
 この本は,Aminalを理解できることを目標に,Logoの基本テクニックをトレーニングしていく。1章は入門的な内容,2章にはその実力養成のために(問0-1)という形で問が数多く含まれている。その方面の力を付けようとする読者は,前半の問になるべく多く挑戦していただきたい。
 しかし必ずしもそうでない方は,時には読みとばしていただいてもよい。必要になったときに索引などを介して戻っていただければ充分だろう。特に,2章 2.5以降の応用例は,かなり豊富な内容を含んでいる。問にすることによって豊富な内容をコンパクトに収めようとしたのが,正直に言えば,著者の意図である。ご自分の興味によってつまみ食いをしていただきたい。3章,4章では具体的プログラムが利用の局面に応じて紹介されている。そして5章と6章で,前述の学習心理学の塗り替えられる様子が描かれ,7章で,Logoを使ったプログラムでその場面の追体験を狙っている。
 Logoという教育用のプログラム言語も,このような教育工学の新しい流れの中の産物である。まるでエッシャーのある作品のように,手を描いている手をもとの手が描いている。このような循環的連鎖を本では前述のように描いている。工科系の学生が,そしてちょっと背伸びした高校生が,実際のプログラムの腕を研きながら人間の「知」を体験的に考察できる機会を本書が提供できるならば言外の喜びである。
 なお,Logoにはいくつかの処理系があるが,Logo Writer for Windowsを標準として記述し処理系による異同を記録へ記した。また,Pc Logoは異同が利用者にとって不安に思える程度に大きいので,Pc Logo(Terrapin Logo)として適宜本文中にも註を付けた。
1 Logoとは何か
2 リストと再帰的定義
3 亀を動かすテクニック
4 すこし発展した話題
5 認知科学前史
6 認知科学概説
7 Logoでみる認知科学

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