よくわかる機械数学

よくわかる機械数学

理工系大学生向け数学の教科書。機械系物理学を例題とし、「高校数学から大学数学への橋渡し」をコンセプトにまとめた。

著者 江口弘文
ジャンル 機械
出版年月日 2013/02/01
ISBN 9784501419509
判型・ページ数 A5・200ページ
定価 本体2,200円+税
在庫 在庫あり

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理工系大学生向け数学の教科書。機械系物理学(力学)を例題として、「高校数学から大学数学への橋渡し」をコンセプトにまとめた。微分積分が苦手な学生向けの課題学習型テキスト。

 理工学部に入学してくる学生の数学的な素養不足が心配され始めて久しくなりました。しかし,なかなか有効な対策が打てていないというのが,多くの大学の現状ではないでしょうか。微分・積分に限らず,そこに到るまでの1次関数,2次関数,指数関数,対数関数,三角関数などの基本的な関数計算からもう一度鍛え直す必要のある学生も少なくないようです。
 そこで,本書の第1の特徴は「例題・解答」方式にあります。説明事項は努めて簡単に要約し,例題を提示してすべての例題に完全な解答を付けています。その際,読者として,簡単な文字式の計算ができることを仮定しています。解答に従って計算を進めることで,「独習できて,かつ具体的に計算力が身に付く」ことを主眼に置いています。
 第2の特徴は微分方程式にあります。従来,理工学部の教養で教える微分方程式は,さまざまの形の1階微分方程式の解法に力点が置かれていました。本書では同次形,ベルヌーイ形,クレロー形,完全微分形,積分因子などの説明はすべて割愛し,1階微分方程式については変数分離形と線形時変数系(従来の線形),高階微分方程式については線形定数系の場合の演算子法の説明だけにとどめました。そして新たに,Excel VBAによる数値解法を示しています。パソコンの性能が飛躍的に向上した今日,特殊な形の微分方程式の解析的解法を憶えるよりも,Runge-Kutta法を用いた数値解析法を身につける方がよほど学生の力になるのではないでしょうか。Excel VBAはパソコンでOfficeを使っている読者なら誰でも自由に使えます。簡単なプログラムですから本書に示した例題をそのまま使ってみて下さい。
 第3の特徴として,付録に,主に力学における次元解析を示しています。理工学で大事なことは何と言っても「単位」です。そのすべての単位は文字式の計算の要領で誘導できるのです。単位を確認することによって誤りを未然に防止することができるし,また単位に精通すれば格段に理解が深まり自身がつくものなのです。
 本書は数学的な厳密性よりも工学上の実用という観点からまとめています。著者自身,現役時代を研究・教育の世界に携わって過ごしてきましたが,これまでの体験上,本書に要約した程度の数学力があれば社会に出て数学で困ることはないと言ってもよいと思います。本書が,理工学部に進学して数学でつまずいている学生の一助になることを願ってやみません。
 平成25年1月吉日
 著者

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第1章 基礎数学
 1-1 数の体系
 1-2 式の計算
 1-3 複素数
 1-4 1次関数・2次関数
 1-5 指数関数
 1-6 対数関数
 1-7 三角関数
 1-8 三角関数のグラフ
 1-9 三角関数の公式
第2章 微分・積分
 2-1 極限
 2-2 微分
 2-3 微分の公式
 2-4 微分に関する諸定理
 2-5 積分
 2-6 積分の幾何学的な意味
 2-7 微分と積分の関係
 2-8 積分の方法
 2-9 多重積分
 2-10 多重積分の応用(1)重心位置
 2-11 多重積分の応用(2)慣性モーメント
第3章 微分方程式
 3-1 微分方程式
 3-2 微分方程式が重要になる理由
 3-3 微分方程式の分類
 3-4 1階微分方程式の初等解法―変数分離形
 3-5 線形定数系の解法
 3-6 線形時変数系の解法
 3-7 さまざまな物理現象の微分方程式
 3-8 微分方程式の数値解法
第4章 線形代数
 4-1 行列とベクトル
 4-2 行列式
 4-3 逆行列
 4-4 ベクトルの1次独立と行列の位
 4-5 固有値と固有ベクトル
 4-6 行列の対角化
付録1 単位系
付録2 Excel VBAの使用法
参考文献
索引

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