自動車工学 第2版

自動車工学 第2版

最近の事例や動向を加え、全面的に内容見直し。エンジン性能や走行性能などの理論から、振動や乗心地、操縦性、安全性を網羅。

著者 樋口健治 監修
横森 求 監修
自動車工学編集委員会 編著
ジャンル 機械
出版年月日 2011/10/01
ISBN 9784501419103
判型・ページ数 A5・216ページ
定価 本体2,600円+税
在庫 在庫あり

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好評の前著に、最近の事例や動向を加え、全面的に内容見直し。自動車工学の基礎である「走る」、「曲がる」、「止まる」に重点を置き、基礎事項を詳解。エンジン性能や走行性能などの理論から、振動や乗心地、操縦性、安全性を網羅。オートバイ技術の情報を加え、とくにマンマシンシステムとしての自動車に最新の人間工学を取り入れた。

 自動車は人の移動手段や物資の運搬手段として,さらにはレジャーやスポーツの道具としても普及してきた。世界の自動車保有台数は年々増加し,2010年度の予想では10億台に迫ろうとしていて,さらに増加を続けている。これは自動車が人々にとって交通手段ばかりでなく,日常生活の一部になっていることを示しているものであろう。一方で,わが国のオートバイを加えた自動車保有台数は2009年の約7900台をピークに,飽和状態になってきた。そして先進国での自動車産業はコスト高に加え,2008年に起こった世界的経済不況により,生産拠点が人件費の廉価な途上国へ移ってきている。日本国内における乗用車・バスの生産台数も2007年をピークに減少し続けている。
 しかし,いろいろな産業の栄枯盛衰の流れの中で,国内産業における自動車工業の占める地位は,依然として全製造業の中でも生産額のトップを占め,輸出額についても常にトップの座を保っており,産業として裾野の広さを示している。
 当初,わが国の自動車技術は欧米からの導入に頼っていたが,1970年代の安全性向上,1975年頃の公害軽減,1980年代の省資源と省エネルギーの社会的要請など,これらの難問を解決してきた。さらに1995年以降は,低公害と省エネルギーを同時に満足するハイブリッド技術の開発など,自動車技術の水準は世界のトップレベルにあるといえよう。現在では,地球規模の環境問題や安全問題の顕在化に対応して,自動車技術もさらなる環境および安全に対する技術の向上が要求されている。
 ところが自動車関係の書籍や情報についてはどうであろうか。自動車技術の向上に伴うメンテナンスフリー化と皆が免許を持つようになるとともに,初心者向けの解説書,愛好家のためのハウツウ物や情報誌などが街にあふれるようになった。しかし,自動車技術そのものの専門書は少なく,特に中堅技術者を対象としたものは大型の書店でしか見つけることができないであろう。
 自動車技術は各種基礎工学の集大成ともいえるもので,熱・流体力学,材料力学,機械力学の応用例として,さらには制御工学,システム工学および人間工学の具体例として,これに勝るものはないといっても過言ではない。多くの工学系の大学や専門学校で自動車工学の講義が行われているのがこれを裏づけている。
 このときにあたり,大学および企業において本書が執筆された。自動車そのものの教科書とするのはもちろん機械系諸学科の副読本としても活用できるように配慮して編集されたものである。
 内容は,自動車工学の基礎である「走る」,「曲がる」,「止まる」に重点を置き,エンジン性能や走行性能などの理論に始まり,振動や乗り心地から操縦性と安全性までを網羅し,オートバイ技術の情報を加え,とくにマン・マシンシステムとしての自動車に最新の人間工学を取り入れたことが最大の特色といえる。
 本書は,樋口健治東京農工大学名誉教授が編集・執筆代表として1988年1月に(株)山海堂より刊行された「自動車工学」の趣旨を引き継いでいる。今回,新たに編集委員会を組織し東京電機大学出版局から刊行されることとなった。本書が今後とも読者の役に立つことを切に願っている。
 発行に際して大変お世話になった日本陸用内燃機関協会LEMA編集長の八木国夫氏,多くのアドバイスをいただいた東京電機大学出版局の石沢岳彦氏に心よりお礼を申し上げる。また,初版の原型は故樋口健治東京農工大学名誉教授が苦心して作り上げたものである。改訂された本書を樋口先生に捧る。
 2011年8月
 執筆者一同
 編集・執筆代表 横森 求
1.自動車一般
 1.1 自動車とはなにか
 1.2 自動車のスタイルと基本構造
2.エンジンの性能
 2.1 往復動ピストンエンジンの作動
 2.2 オットーサイクルのP-V線図とシリンダ内圧力
 2.3 エンジン出力
 2.4 平均有効圧力
 2.5 エンジン出力特性
 2.6 ピストン運動
 2.7 シリンダ内ガス圧力
 2.8 シリンダ内ガス交換
 2.9 シリンダ内ガスの圧縮
 2.10 エンジンの燃焼
 2.11 燃料出力と熱効率
 2.12 エンジンの出力
 2.13 排気系統
 2.14 潤滑
 2.15 冷却
 2.16 始動装置
 2.17 発電装置
 2.18 蓄電池
 2.19 ハイブリッドエンジン,他
 2.20 電動機
 2.21 ガスエンジン
3.動力伝達機構と懸架装置および操縦装置
 3.1 クラッチ
 3.2 トランスミッション
 3.3 運転操作の簡略化
 3.4 懸架装置
 3.5 操縦装置
4.車体およびタイヤの力学
 4.1 空気力学
 4.2 車体の安全構造
 4.3 タイヤの力学
5.運動性能
 5.1 走行抵抗
 5.2 動力性能
 5.3 惰行性能
 5.4 制動性能
 5.5 オートバイの運動
6.操縦性と安定性
 6.1 自動車運動の座標軸の定義
 6.2 タイヤの特性
 6.3 定常円旋回運動
 6.4 過渡運動
 6.5 限界性能
 6.6 駆動方式別の旋回性能特性
 6.7 4輪駆動車(4WD)の旋回特性
 6.8 4輪操舵車(4WS)
 6.9 オートバイの旋回運動
7.自動車人間工学
 7.1 ドライバーの運転状況
 7.2 運転性能と操縦性,安定性のフィーリング
 7.3 ドライバー・乗員の快適性
 7.4 運転時の視覚情報と視認性
 7.5 ドライバーの運転挙動の把握とその評価
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