電子戦の技術 通信電子戦編

電子戦の技術 通信電子戦編

シリーズ「電子戦の技術」待望の第3巻!通信信号の概要、アンテナ、受信機、電波伝搬等の技術について平易に解説。

著者 デビッド・アダミー
河東晴子
小林正明
阪上廣治
徳丸義博
ジャンル 電子・通信
出版年月日 2015/04/01
ISBN 9784501331009
判型・ページ数 A5・394ページ
定価 本体5,700円+税
在庫 在庫あり

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シリーズ「電子戦の技術」待望の第3巻!通信信号の概要、アンテナ、受信機、電波伝搬等の技術について平易に解説するとともに、その理解をもとに、電子戦支援、電子防護、電子攻撃といった技術との関わりについて説明。LPI信号やデジタル信号等に対する電子戦の紹介もしており、新しい観点からの電子戦についての理解も得られる。アンテナと電波伝搬の迅速な計算に役立つ「計算尺」付き。

<序文>
 日本語版刊行にあたり,英語版に同梱されているCD内のコンテンツが別の形で提供されると聞き,その旨の説明が必要と思い,日本語版用に序文を書き下ろす.
 本書は,EW101シリーズの第3巻目である.EW101とEW102の2冊と同様,ジャーナル・オブ・エレクトロニックディフェンス(Journal of Electronic Defence;JED)誌の入門記事であるEW101をもとにしたものである.その中で特に,本書は,敵の通信用信号に対抗する電子戦の実用面に重点を置いている.
 本書が対象とする読者は,先の2巻と同じように,新人のEW専門家,EWの特定分野の特技者,EWに関わる技術分野の専門技術者,ならびにEW技術者や特技者の活動に関与する上司の人々である.
 現在でもJED誌のコラムEW101は継続している.なお,本書の資料の一部は,今後のJED誌コラムに取り入れられることだろう.一方,本書では,JED誌において過去に掲載された資料や今後掲載予定の資料を,入門資料や関連資料としてまとめている.既刊のEW102と同様に,本書にも(解答だけではなく)解法付きの問題を掲載した.
 もう一つの新しい特徴として,アンテナと電波伝搬の迅速な計算に役立つ計算尺を付けた.同じような計算尺が多数出回っているが,この計算尺には他のどの計算尺にもない,新たに工夫された目盛がいくつかある.
 最後に,東京電機大学出版局のホームページ(http://www.tdupress.jp)からダウンロードできる一連のファイルがある(付録C).これらのファイルには,電波伝搬損失,受信感度,妨害対信号比,実効距離などの数値の計算用公式が入っている.公式はスプレッドシートの数式として表現されており,著者の技術者仲間はたいていこのスプレッドシートを持っている.非常に高価ではあるが,MATLABというもっと洗練された科学計算専用アプリケーションソフトウェアもある.読者がお好みなら,本書のスプレッドシートが提供する公式を,MATLABなどのプログラムに変換してもよいだろう.
 日本語に翻訳されている本書が,通信電子戦の重要原則の活用において,さらに有効に役立つことを期待する.

あなたの仲間
Dave Adamy


<訳者序文>
 著者の序文にもあるように,本書はAOC(Association of Crows)の機関紙であるJEDの連載コラムに加筆修正してまとめられた前著EW101(邦訳『電子戦の技術 基礎編』)およびEW102(同『電子戦の技術 拡充編』)に続く,通信電子戦に関する書籍である.本書も含めたこれら3冊は,日本語として始めてのまとまった電子戦の書籍である.基礎編と拡充編が予想を大きく上回る数の読者を得られたことは,これらが日本における電子戦の潜在的なニーズに応えつつあるからかもしれない.通信電子戦に焦点を当てた本書は,前著を読まれた読者に加えて,通信を専門とする読者にも新たな知見を提供できると思う.電子戦と言えば一般に,まずレーダ電子戦が想起されることが多い中で,無線通信とほぼ同じ歴史を持つ通信電子戦を扱った日本語の書籍は,皆無と言ってよいだろう.
 本書には,基礎編・拡充編と同様,巻末に補遺として用語集を付した.これは,電子戦の現場に携わり,一貫して「現場で使える実学性」を重視してきた著者の姿勢を尊重して,日本の電子戦の現場の初学者にも電子戦を平易に理解できるよう訳者が書き下ろしたものである.
 邦訳にあたってお世話になった多くの人々に心から感謝の意を表したい.まず,著者デイブ・アダミー氏に感謝する.氏には邦訳にあたり親切な助言をいただいたばかりか,日本語版出版にあたっての序文も執筆していただいた.また,日本語版用計算尺の改良,小型化および校正に尽力していただいた.次に,一般になじみの薄い分野の出版を受け入れ,シリーズ化して刊行していただいた東京電機大学出版局の関係各位,特に編集者として尽力していただいた吉田氏,きめ細やかな校正を担当していただいたグラベルロードの伊藤氏に感謝する.最後に,この翻訳出版をサポートしてくれた訳者周辺の関係各位に感謝する.

訳者一同

◆書籍関連情報◆


関連ファイルのダウンロード
第1章 序論
 1.1 通信の特質
 1.2 周波数範囲
 1.3 本書の記述内容
 1.4 dB計算
第2章 通信信号
 2.1 アナログ変調
 2.2 デジタル変調
 2.3 雑音
 2.4 LPI信号
 2.5 誤り訂正符号
第3章 通信用アンテナ
 3.1 アンテナパラメータ
 3.2 重要な通信用アンテナの種類
 3.3 アンテナビーム
 3.4 アンテナ利得の単位表記について
 3.5 偏波
 3.6 フェーズドアレイ
 3.7 パラボナ反射鏡アンテナ
第4章 通信用受信機
 4.1 受信機の種類
 4.2 デジタル化
 4.3 デジタル信号の品質問題
 4.4 受信システム感度
 4.5 受信システムのダイナミックレンジ
 4.6 代表的な受信システムの構造
第5章 通信波の伝搬
 5.1 片方向回線
 5.2 片方向回線方程式
 5.3 伝搬損失
 5.4 見通し線伝搬
 5.5 平面大地(2波)伝搬
 5.6 フレネルゾーン
 5.7 ナイフエッジ回折
 5.8 大気と降雨による損失
 5.9 HF帯の伝搬
 5.10 衛星回線
第6章 通信電波源の捜索
 6.1 傍受確率
 6.2 各種捜索法
 6.3 システム構成
 6.4 信号環境
 6.5 電波水平線
 6.6 低被傍受/探知確率信号の捜索
 6.7 ルックスルー
 6.8 友軍相撃
 6.9 代表的な捜索方法例
第7章 通信電波源の位置決定
 7.1 電波源位置決定方策
 7.2 精度の定義
 7.3 方探サイト位置と基準北
 7.4 中程度精度技法
 7.5 高精度技法
 7.6 精密電波源位置決定
 7.7 電波源位置決定-誤差配分
 7.8 スペクトル拡散電波源の位置決定
第8章 通信信号の傍受
 8.1 傍受回線
 8.2 強力信号がある環境における微弱信号の傍受
 8.3 LPI信号の傍受
第9章 通信妨害
 9.1 妨害対信号比
 9.2 デジタル信号とアナログ信号に対する妨害効果の考え方
 9.3 スペクトル拡散信号の妨害
 9.4 妨害への誤り訂正符号化の影響
付録A 問題と解法
付録B 参考文献一覧
付録C 原著同梱のCDのデータについて
補遺:用語集
和文索引
欧文索引

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