MATLABによる 誘導制御系の設計

MATLABによる 誘導制御系の設計
著者 江口 弘文
ジャンル 電子・通信
出版年月日 2004/02/01
ISBN 9784501323400
判型・ページ数 A5・242ページ
定価 本体3,200円+税
在庫 在庫あり

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航空機などの飛翔体の誘導制御について解説

 制御工学の基礎理論については我が国でもすでに立派な書物が多数出版されている.しかし大学で学んだ基礎理論を「生きた知識」にするための応用面に力点がおかれた「制御応用」とか「制御系設計」関連の具体的な図書はまだまだ少ないように思う.おそらくこの背景には制御工学が持つ多面性が影響しているのではないだろうか.制御理論として一つの体系化された学問であってもその応用面となると航空機やロケットから自動車,あるいは化学プラントや原子炉,家電製品にいたるまで実に幅広いのである.応用面が多岐にわたりすぎてかえって一冊の本としてまとめにくい面があるように思う.
 そこで本書は,大学や大学院での「制御応用」や「制御系設計」などの教材,あるいは企業に就職した制御技術者の社内教育用図書を想定して,ニュートンの運動方程式で表現できる制御対象を前提に,航空機やロケットなどの3次元空間を飛翔する飛翔体に焦点を絞って現実的な制御系設計の例を示した.
 例題はすべてMATLABを用いて解析している.現在では,MATLABがすでに一般化した制御系設計ツールだと考えられるからである.企業の制御技術者の多くはすでにこのMATLABを使いこなしていることだろうし,また最近では大学などでもかなり広範囲にMATLABが導入されているのではないかと思う.私が学生の頃にはアナログ系計算機というのがあって,これが古典制御理論の問題解析に極めて有効な計算機だったのだが,現在ではディジタル化の波の中ですっかり姿を消してしまった.MATLABのSIMULINKはディジタルの世界でこのアナログ計算機の役回りを見事に果たしてくれているのである。
 本書の構成は第1章で飛翔体誘導制御に関する概要を説明した後,第2章から本論に入っている.第2章が初中期誘導に関する設計,第3章が終末誘導に関する設計である.また第4章では古典制御理論による設計と最適制御理論による設計の具体的な比較を示した.第5章と第6章は第4章までの例として用いた制御対象のモデリングに関する説明である.補足的な章であり興味のない読者は省略してもかまわないが,飛翔体に興味のある読者には是非一読をお奨めしたい.なお,読者の便宜を図って各章の最後に,その章で用いたMATLABプログラムを示した.有効に活用していただければ幸いである.
 最後に,本書をまとめるに当たり終始適切な助言をいただいた山下忠氏(九州工業大学名誉教授)久保英彦氏(現多摩川精機(株)),本書の出版に関して大変なご尽力をいただいた東京電機大学出版局の植村八潮氏,煩雑な校正をお引き受けいただいた古川久美氏に謹んで御礼を申し上げます.
 平成16年1月1日
 著者
第1章 飛翔体の誘導制御について
 1.1 本書で対象にする飛翔体の概要
 1.2 誘導制御ということ
 1.3 制御系の基本構成
 1.4 誘導制御系の基本構成
 1.5 プログラム
第2章 初中期誘導制御系の設計
 2.1 ロールレート制御
 2.2 ロール角制御
 2.3 ピッチレート制御
 2.4 ピッチ姿勢角制御
 2.5 ピッチ加速度制御
 2.6 バンク角制御
 2.7 方位角制御
 2.8 プログラム
第3章 終末誘導制御系の設計
 3.1 比例航法
 3.2 比例航法の実現問題
 3.3 中間点に対する比例航法
 3.4 最適航法
 3.5 改良比例航法
 3.6 終末誘導制御系の全体構成
 3.7 プログラム
第4章 古典的設計と最適設計
 4.1 状態フィードバックによるレギュレータの設計
 4.2 同一次元オブザーバの設計
 4.3 最適レギュレータの設計
 4.4 古典的設計と最適設計についての考察
 4.5 プログラム
第5章 ホーミングシーカ
 5.1 シーカの基本構造
 5.2 シーカの基本動作
 5.3 基本特性解析
 5.4 シーカの空間安定特性
 5.5 プログラム
第6章 標準飛翔体モデル
 6.1 標準飛翔体モデルの設計
 6.2 標準飛翔体モデルの特性確認
 6.3 プログラム
付録
A 古典制御理論の基礎
B 現在制御理論の基礎
C ホーミングシーカ
D 飛翔体運動

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