スペクトラム拡散技術のすべて

CDMAからIMT-2000,Bluetoothまで

スペクトラム拡散技術のすべて
著者 松尾 憲一
ジャンル 電子・通信
出版年月日 2002/05/01
ISBN 9784501322403
判型・ページ数 A5・336ページ
定価 本体3,800円+税
在庫 在庫あり

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CDMAの要素技術を技術者向けに平易に解説

 多重通信では従来,周波数分割多重方式(FDMA),時分割多重方式(TDMA)方式が用いられてきたが,近年,スペクトラム拡散方式をを利用した符号分割多重方式(CDMA)が利用されるようになってきた.これらの要素技術を,数学などの専門知識をを用いずに理解できるように易しく解説した一冊.無線通信事業に関わる技術者が現場の感覚で理解できることを目的に編集した.

 敵に通信内容を傍受されないよう軍事用に開発された秘話方式であるスペクトラム拡散方式が,GPS(Grobal Positioning System:全世界測位システム)や携帯電話などの身近な分野に進出するようになり,TVコマ?シャルにまでCDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多元接続)が登場する時代である.
 従来,多重通信には周波数分割多重(FDM:Frequency Division Multiplex),時分割多重(TDM:Time Division Mutiplex)方式が用いられてきたが,これに対してスペクトラム拡散(spread spectrum)方式は,同一周波数,同一時刻上に混在している信号をチャネルに割り当てたスペクトラム拡散符号によって判別しようとする方式である.
 FDMやTDMでは設計段階で回線数が限定され,設計回線数を超えるユ?ザの通信要求には応えられない.一方,スペクトラム拡散方式は,拡散符号(一種の暗号といえる)によって従来の周波数変調,振幅変調の数百から数千倍にスペクトラムを拡散し,同一周波数帯域においてFDM,TDMに比較してより多くのユ?ザの通信要求に応えられる方式である.また,回線数に上限が存在せず,多くのユ?ザから通信要求があった場合でも,通信品質は劣化するが収容可能である.スペクトラムを拡散することにより信号強度はノイズに埋もれた状態となり,信号の存在を検知することが困難になって,拡散符号を解読できなければ復号も不可能なため,秘匿性にも優れた方式である.
 スペクトラム拡散通信では拡散符号が重要な要素であり,拡散符号を理解するためには数学の助けを借りなければならない.無線伝送における伝送路は空間であり,決して良好な伝送路とはいい難い.特に都市空間においては,伝送途中の障害により誤った情報を受信した場合の誤りの検出と誤りの訂正は必須の技術であり,これにも数学の力を借りる必要がある.また,限られた伝送容量の中で情報を伝達するには,デ?タの圧縮も大事な技術である.
 これら要素技術を理解するために多数の文献を読み,理解するには相当の努力が必要である.そこで,微分も積分も忘れ,集合論など知らないという人達を対象に,なんとか現場感覚でスペクトラム拡散をやさしく表現できないかと挑戦した次第である.理論的には正しくない部分があるかも知れないが,それは各分野の専門書を参照していただきたい.
 なお,スペクトラム拡散の応用例として直接拡散方式のIMT-2000を,周波数ホッピング拡散方式のBluetoothを仕様書を基に取り上げ,また,身近なGPS,電子透かしを取り上げている.
 本書を執筆するにあたり多数の文献を参考にさせていただいた.また,出版に際してお世話になった東京電機大学出版局の植村八潮氏をはじめ関係各位に感謝する次第である.

2002年4月
著者しるす
第1章 多元接続方式の概要
第2章 スペクトラム拡散通信方式とCDMA
第3章 CDMAのための拡散符号
第4章 ディジタル変復調
第5章 同期
第6章 音声信号の符号化
第7章 移動体通信とCDMA
第8章 誤り訂正符号
第9章 スペクトラム拡散方式の応用
第10章 スペクトラム拡散方式の応用

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