理工学講座 光ファイバ通信概論

理工学講座 光ファイバ通信概論
著者 榛葉 實
ジャンル 全て
電子・通信
シリーズ 理工学講座
出版年月日 1999/07/01
ISBN 9784501320102
判型・ページ数 A5・130ページ
定価 2,090円(本体1,900円+税)
在庫 在庫あり

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 光ファイバ通信は今日の通信網の基幹回路,LANの特定範囲の各家族までの加入者回線にも導入されようとし,マルチメディアの時代にはなくてはならない方式となってきた。本書は最近の光ファイバ通信の主要技術について解説したものであるが特に電気・通信系の学生への教科書として書かれている。電気回路理論,電磁気学,通信方式等の基礎的な理解力で十分理解できるので一般の人々の知識整理にも役立つ入門書的一冊である。 

 光通信は,電気による通信が行われる以前に,古くは狼煙(のろし)による通信あるいは灯火を用いた光の点滅によるモールス通信などいろいろの形態で行われてきたが,これらはごく限られた範囲での通信であった。その後,有線,無線による通信の発展とともに光通信はその陰に埋もれてきたが,レーザの発明ともに光通信が再び盛んになる気配がでてきた。しかし,適当な伝送媒体が無く当時は空間伝搬による通信などが取り上げられた。空間伝搬による通信では霧による減衰が大きく公衆通信網に使うためには中継間隔を数百m以下にしなければならない状態であり実用的ではなかった。
 その後,光ファイバの低損失化のめどが立ち,光ファイバ通信は今日の通信網の基幹回線として,またLAN等の特定範囲の回線として,さらには各家庭までの加入者回路にも導入されようとし,マルチメディアの時代には無くてはならない通信方式となっていた。
 本書は,このような現状から最近の光ファイバ通信の主要技術について解説したものである。従来からこの分野の著書は多数出ているが,本書の特徴は内容を厳選し,あまりページ数を増やさず必要事項を記述した点にある。
 特に電気・電子系の学部学生を対象にした授業の教科書として使用することを目的に執筆した。全部で8章からなり,半年の講義で終了することを前提としている。内容的には,電気回路理論,電磁気学,通信方式等の基礎的な理解力があれば技術の基本から解説しているので本書の内容は十分に理解でき,一般の人々の知識の整理にも役立つものと考えている。
 本書が,光ファイバ通信の教科書として,また,光ファイバ通信に関わる人々の入門書として役立つことを願うものである。単位系は特に断らない限りはSI 単位系とし,記号等は電気系で使われている記号を使用した。また,各章の末には演習問題をあげておいたので理解を深めるためにも問題を解くことを勧める。
 記述にあたっては,なるべく平易に分かりやすく記述するよう努めたが,著者の独断や思い違いなどのため不十分な点もあると思われるので,これらの点は読者のご意見により修正していきたいと考えている。
 おわりに,本書の執筆にあたり,参考にさせていただいた文献等の著者および東京電機大学出版局の方々に深く感謝の意を表します。

1999年6月

榛葉 實
1.序論  
2.光ファイバ
3.半導体レーザ
4.光ファイバ増幅器
5.光検波器
6.光回路素子
7.符号誤り率
8.光ファイバ通信
付録

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