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ベイジアンネットワーク技術 ユーザ・顧客のモデル化と不確実性推論

本村 陽一(著) / 岩崎 弘利(著)

A5判  176頁 並製
 2,500円+税
ISBN 978-4-501-54160-6 C3004
在庫あり

奥付の初版発行年月 2006年07月
書店発売日 2006年07月30日

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紹介

基礎的から応用までを詳細に解説

目次

第1章 情報処理の新展開
 1.1 人間中心の情報処理技術
 1.2 大量のデータに駆動される情報処理技術
 1.3 従来型の情報処理からデータ駆動型の情報処理へ
 参考文献
第2章 ベイジアンネットワーク
 2.1 ベイジアンネットワークのモデル
 2.2 ベイジアンネットワークの確率推論
 2.3 ベイジアンネットワークの統計的学習
 参考文献
第3章 ベイジアンネットワークの応用
 3.1 障害診断・リスクモデル
 3.2 ユーザモデル
 3.3 顧客のモデル化
 参考文献
第4章 ベイジアンネットワークのソフトウェアとシステム
 4.1 ベイジアンネットワークのソフトウェア
 参考文献
第5章 人間行動のモデル化
 5.1 人間の認知構造の確率的モデル化
 5.2 ベイジアンネットワークによる認知的構造のモデリング手法
 5.3 自動車の乗降動作のモデル
 5.4 運転行動のモデル
 5.5 子供の事故予防への応用
 5.6 状況依存性のモデル化
 5.7 人間の生活行動のモデル化の展望
 参考文献
第6章 ユーザ適応システムへの応用
 6.1 ユーザ中心の適応システムへ
 6.2 ユーザ適応システムにおけるユーザモデル
 6.3 ユーザのモデル化手法
 6.4 ベイジアンネットワークによるユーザモデル構築
 6.5 モデル構築手法
 6.6 ユーザ適応手法
 6.7 さらなる研究のために
 参考文献
第7章 ユーザ適応カーナビの実現
 7.1 現状のカーナビ
 7.2 ユーザ適応カーナビ
 7.3 ベイジアンネットワークによるユーザ適応カーナビの実現
 7.4 ユーザ適応カーナビのユーザモデルの構築
 7.5 ユーザモデルの評価
 7.6 ユーザ適応カーナビのユーザモデルのユーザ適応
 7.7 ユーザ適応学習の評価
 7.8 ユーザ適応カーナビの実現とその発展へ向けて
 参考文献
あとがき
索引

前書きなど

 ベイジアンネットワークは,古くて新しい技術である.グラフ構造を持つ確率モデルという観点では1960年代から,さらにそのモデルの上での確率推論アルゴリズムとして研究され,Uncertainty in Artificial Intelligenceという国際会議を中心とした研究コミュニティが登場したのも1980年代であり,確率・統計から人口知能技術に渡る広い分野で,古くから研究されてきたことに間違いはない.しかし,ベイジアンネットワークを用いた情報処理が実現性を帯びたのは,21世紀に入ってからになる.その主な理由は,ベイジアンネットワークの構築に十分なデータ量を簡単に利用し,さらに確率推論を実用的な速度で計算するためには,近年のコンピュータやデータベース,インターネットの発展を待たなければならなかったからである.
 筆者の一人である本村がベイジアンネットワークに出会ったのは,現在の産業技術総合研究所の前身である電子技術総合研究所において,リアルワールドコンピューティングプロジェクトに参加した1994年のことである.現実世界の情報をコンピュータ上で効率よく取り扱うために,人が人為的に与えたプログラムで動くのではなく,実際に客観的に得られた大量のデータに基づいてコンピュータが動作するためのメカニズムとして確率的な情報処理が有望であると考えていたところに,プロジェクトリーダーの大津展之(現産総研フェロー)から,Uncertainty in Intelligenceのプロシーディングスを手渡された.それから研究を開始し,その2年後には,Javaでベイジアンネットワークのソフトウェアを作成しているが,本格的な情報処理として実応用も耐えられる利用技術を指向しはじめたのは,本書のもう一人の著者である岩崎氏との共同研究を開始した2003年になってからである.
 こうした時代性もあって,日本ではベイジアンネットワークの教科書が長らく待たれていた.本書では,海外にあるような教科書の単なる日本語版ではなく,現在の情報処理技術のキーテクノロジーとしての位置付けを明らかにできるよう,利用技術が十分に熟成することを待つ期間が必要であった.その甲斐あって,今後も発展する情報ネットワーク技術を前提として,ベイジアンネットワークが我々の実際の社会においてどのような位置付けられることになるかを念頭におきつつ,ベイジアンネットワークの基礎的知識から,それをコンピュータで具体化するために必要な一般的な知識,さらにはそれら知識を利用するための具体的なケーススタディ(利用知識)について読者の視点を意識しながら執筆することができたように思う.これにより,海外のベイジアンネットワークの教科書的書籍と比べても本書の位置付けは新しく,従来からベイジアンネットワークを研究,勉強していた人工知能などの研究分野にとどまらず,広く実際的な顧客データの分析やユーザ適応型の情報処理に関心を持つ読者にも興味を持っていただければ幸いである.
 最後に,筆者がベイジアンネットワークの研究を開始するきっかけをいただいた大津産総研フェロー,人間のモデリング研究を開始するきっかけをいただいた金出武雄CMU教授/産総研デジタルヒューマン研究センター長,筆者のベイジアンネットワークに関する良き共同研究者である産総研主任研究員西田佳史,麻生英樹,原功の各氏,これまで国内でのベイジアンネットワーク研究の啓蒙のためのベイジアンネットセミナーをともに開催してきた東京工業大学佐藤泰介先生,大阪大学鈴木譲先生,我々のプロジェクトにご協力いただいた数理システム社,佐藤宏喜氏をはじめとするロジックデザイン社の方々に深く感謝する.また,自動車でのユーザ適応研究を支援していただいた(株)デンソーアイティーラボラトリの松井武社長,仙北屋浩二前社長,山内康孝取締役,ユーザ適応カーナビの共同研究者である水野伸洋,原孝介の両氏,また文書の校正をお手伝いいただいた土井浩史氏に深く感謝する.そして,我慢強く,執筆にいたるまでのコンセプト作りにも大いに協力していただいた本書編集者である菊地雅之氏に深く感謝する.
 2006年6月
 著者しるす

著者プロフィール

本村 陽一(モトムラ ヨウイチ)
岩崎 弘利(イワサキ ヒロトシ)

上記内容は本書刊行時のものです。

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