ポイント解説 水処理技術

ポイント解説 水処理技術

水処理技術に必要とされる化学、生物、機械、電気、環境などの基礎理論をわかりやすく解説。容易に理解できるように記述。

著者 和田 洋六
ジャンル 全て
その他
シリーズ ポイント解説
出版年月日 2011/05/01
ISBN 9784501627003
判型・ページ数 A5・264ページ
定価 2,970円(本体2,700円+税)
在庫 在庫あり

この本に関するお問い合わせ・感想

水処理技術は化学、生物、機械、電気、環境などの基礎理論を複合的に用いて行われる。本書はこの多岐にわたる基礎理論の要点をわかりやすく解説。日ごろ水処理の業務に携わる技術者はもとより、理工系の学生の方々でも容易に理解できるように記述。

 本書は2008年の初版発行以来、(株)工業調査会から刊行され、幸いにも長きにわたって多くの読者から愛用されてきました。このたび東京電機大学出版局から新たに刊行されることとなりました。本書が今後とも読者の役に立つことを願っています。
 2011年5月
 和田洋六

 この本は実務に役立つ水処理の要点についてわかりやすく解説したものです。
 水は地球上に一定量しか存在しない限りある資源で、水がなければ人の生命維持や産業は成り立ちません。
 近年、世界の水問題は深刻化し、今から数年前に21世紀は「水の世紀」になるといわれました。現在、その言葉が水不足、水環境汚染、穀物生産の仮想水(バーチャルウォーター)問題などを包括する概念としてにわかに現実味を帯びてきました。
 今、石油資源を押さえた者が世界経済の行方を左右しています。近い将来、「水」が「石油」にとって代わる時代が来るかも知れません。
 私達は水が地球を循環しているものであるということを常に念頭において、人類共通の資産である水の汚濁防止に努め、高度処理、リサイクル化、節水に配慮した「循環型社会の構築」を目指すべきだと思います。
 水処理技術者は、科学、生物、機械、電気、環境などの基礎理論に加え実体験の積み重ねが必要です。自分の知識と経験が一致したときの手ごたえは、まさに技術者の喜びであり、仕事への意欲がわいてきます。この体験により、それまでの知識が本物となり、やがては新技術開発のきっかけともなります。本書がこれらの課題を解決するために少しでもお役に立てれば幸いです。
 この本は日ごろ水処理の業務に携わる技術者はもとより、理工学部の学生、初心者の方々でも容易に理解できるように書かれています。内容は基礎的な凝集沈殿や砂ろ過をはじめ、最近の環境規制の動向、排水のリサイクルに至るまで幅広いのですが、どの項目を読んでも4ページで概要が把握できるようにしました。
 紙面の都合で内容を伝えきれないと思われる部分については、補足説明と確認を兼ねて演習問題と解答を記載しました。
 本書の作成にあたって、本文中に掲げた優れた文献、著者、発行者の資料を参考にさせていただいたことを感謝します。また、出版の協力をいただいた(株)工業調査会編集部の各位に厚く御礼申し上げます。
 2008年10月
 和田洋六


◆正誤表◆


正誤表〔第1版1刷〕のダウンロード

正誤表〔第1版2刷〕のダウンロード

正誤表〔第1版3刷〕のダウンロード
第1章 水処理の基本
 1.1 水は貴重な資源
 1.2 環境規制と化学物質規制の動向
第2章 水処理で使う主な用語
 2.1 pH
 2.2 酸化還元電位(ORP)
 2.3 電気伝導率
 2.4 蒸発残留物
 2.5 溶存酸素(DO)
 2.6 BODとCOD
 2.7 酸化、還元
 2.8 硬度
 2.9 アルカリ度
 2.10 塩素殺菌
 2.11 紫外線殺菌
 2.12 オゾン酸化
 2.13 促進酸化法(AOP)
第3章 生活用水と工業用水
 3.1 上水道水源の水質
 3.2 飲料水の水質
 3.3 凝集
 3.4 沈澱分離
 3.5 浮上分離
 3.6 緩速ろ過と急速ろ過
 3.7 除鉄、除マンガン
 3.8 砂ろ過(圧力式ろ過)
 3.9 活性炭吸着
 3.10 オゾン酸化
 3.11 イオン交換樹脂による脱塩
 3.12 MF膜ろ過
 3.13 UFろ過
 3.14 RO膜脱塩
 3.15 電気透析
 3.16 純水
 3.17 超純水
 3.18 ボイラ水の管理
 3.19 冷却水の管理
 3.20 海水淡水化
第4章 生物学的処理
 4.1 流量調整槽
 4.2 沈澱槽の構造
 4.3 活性汚泥法
 4.4 長時間ばっ気法と汚泥再ばっ気法
 4.5 バルキングの原因と対策
 4.6 生物膜法
 4.7 回分式活性汚泥法理
 4.8 汚泥負荷と容積負荷
 4.9 毒性物質と阻害物質
 4.10 窒素の除去
 4.11 リンの除去
第5章 物理化学的処理
 5.1 pH調整による重金属の処理
 5.2 硫化物法による重金属処理
 5.3 粒子径と沈降速度
 5.4 6価クロム排水の処理
 5.5 シアン排水の処理
 5.6 フッ素含有排水の処理
 5.7 ホウ素含有排水の処理
 5.8 亜鉛含有排水の処理
 5.9 フェントン酸化
 5.10 シリカの除去
第6章 排水のリサイクル
 6.1 RO膜による重金属含有排水のリサイクル
 6.2 イオン交換樹脂法による重金属含有排水のリサイクル
 6.3 UVオゾン酸化とイオン交換樹脂法によるシアン含有排水のリサイクル
 6.4 UVオゾン酸化とイオン交換樹脂法による3価クロム化成処理排水のリサイクル

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