大学入門ドリル 線形代数 ベクトルと固有値

大学入門ドリル 線形代数 ベクトルと固有値

同シリーズ『線形代数 行列と行列式』の姉妹書。授業がいまいち理解できない学生向けのテキスト。理工系全学科の新入生対象。

著者 丸井 洋子
ジャンル 全て
自然科学
出版年月日 2011/03/01
ISBN 9784501626303
判型・ページ数 B5・240ページ
定価 2,530円(本体2,300円+税)
在庫 在庫あり

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同シリーズ『線形代数 行列と行列式』の姉妹書。授業がいまいち理解できない学生向けのテキスト。理工系全学科の新入生対象。実際に学生に教えるうえで好評だったプリント教材をもとに、書き込み式で問題を解いていく演習書。問題量が豊富で、解説も丁寧なため一人で学習ができ、授業の予習・復習・試験対策に最適。

 本書は2010年7月に刊行された『大学入門ドリル 線形代数 行列と行列式』の続編にあたる内容です。行列の基本変形および行列式の値の求め方については既知としました。ただ,階数に関しては簡単にその定義に触れています。
 行列を構成している1つひとつの行や列は「ベクトル」とよばれるものであり,またベクトルはそれ自身1行もしくは1列だけの行列と考えることができます。ベクトルの諸性質を通して,行列の性質や,行列との関連を調べるのは興味深いことです。
 また各章末には「お話」的な内容を入れました。高校の数学Bを履修していない読者にも本書の内容は理解してもらえると思います。また,履修した読者は,高校数学と大学数学との橋渡しとなる説明をつけましたので,数学Bと比較しながら,ぜひ最後のページまで読んで下さい。
 「まえがき」左ページに描かれているイラスト中の掛け軸の文字『継続は力なり』は頓花和子氏に書いて頂きました。
 また今回も東京電機大学出版局の吉田拓歩氏には大変お世話になりました。著者の再三にわたる依頼に誠実に対応して頂いたことに心からお礼申し上げます。
 なお,私事になりますが,本書を執筆中の昨年11月に,良き師であり友であった講師仲間のひとりが急逝しました。常に精力的に研究に取り組む姿が印象的だったこの仲間の口癖は「生きた証を残せ」でした。1人ひとり人生の目的は異なり,仕事における表現の仕方はさまざまですが,自らの理想を求めながらも,何らかの形で世の中に貢献することが「生きた証」になるのだと思います。
 読者が数学を身近なものとして楽しみ,さらに深めるきっかけづくりに本書がお役に立てれば,それが著者にとっての「生きた証」となり,幸せに思います。

 2011年3月
 丸井 洋子

◆正誤表◆


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第1章 ベクトルとその性質を知ろう
 1.1 ベクトルとその性質
 1.2 ベクトルの一次結合
 1.3 一次結合で表せないベクトル
 1.4 一次独立・一次従属・一次関係式
第2章 ベクトルどうしの関係を判定しよう
 2.1 一次独立性・一次従属性の判定法
 2.2 行列式を利用した一次独立性・一次従属性の判定
 2.3 一次独立と階数
 2.4 行基本変形から一次関係式を求めること
 2.5 基底
 2.6 一次関係式に関する補足
第3章 ベクトルに内積を定義しよう
 3.1 内積の定義
 3.2 ベクトルの直交
 3.3 正規直交系・正規直交基底
 3.4 基底と正規直交基底
 3.5 R2の正規直交基底をつくる公式
 3.6 R3の正規直交基底をつくる公式
 3.7 直交行列
 3.8 直交行列と正規直交基底
 3.9 回転を表す直交行列
第4章 固有値を求めて行列を対角化しよう
 4.1 行列のn乗の公式
 4.2 行列の固有値
 4.3 固有ベクトル
 4.4 固有ベクトルの別の求め方
 4.5 固有ベクトルの意味
 4.6 行列の対角化
 4.7 行列の対角化のまとめ
 4.8 対角化の検算
 4.9 行列のn乗
 4.10 対称行列の固有ベクトル
 4.11 二次曲線と標準化
章のまとめ問題
 例題の解答
 練習問題の解答
 章のまとめ問題の解答
索引

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